ダーク・ファンタジー小説

Re: 異常性癖者のキロク【リメイク版】 ( No.17 )
日時: 2016/04/03 07:50
名前: 紫音 (ID: HKLnqVHP)

EpisodeB 藍沢和音_まとめ

さぁさぁ!二番手はカニバリズムの藍沢和音ちゃん!

いやー、可哀そうだねぇ。流石に私も【 変な子 】って言われたらへこむかな〜。

まぁ、言われ慣れていますがね←

さてさて。奏音ちゃんと同じで次のエピソードへ行く前に後日談!

どんなお話しか、お楽しみに〜。

Episode B
藍沢和音あいさわわおん
【 カ ニ バ リ ズ ム 】
性格:ヘラヘラ笑っていてつかみどころがない。
自分の感情に蓋をすることが多い(特に幼少期。両親が生きていた頃)。
いつも何を考えているのかわかりにくいが常に姉の事を心配している。
若干シスコン。
容姿:肩までの長さの黒髪。目の色は青色。
身長は平均より少し低い。胸は奏音同様無いに等しい。
グレーのロングコートを着ており、そのポケットの中にはナイフが数本。
誕生日:2/5
備考:藍沢家次女。三兄弟の末っ子。Episode Aの藍沢奏音の双子の妹。
成績優秀、頭脳明晰な姉とは対照的に成績は下の下。でも、運動神経は抜群。

Re: 異常性癖者のキロク【リメイク版】 ( No.18 )
日時: 2016/04/20 07:08
名前: 紫音 (ID: HKLnqVHP)

EpisodeB a sequel_後日談

私達の親が死んでもう5年が経ちました。意外と速いんだよね、5年って。

その時5歳だった私と奏音も今は10歳、小学4年です。

そうそう、親が死んでから変わったことが色々と……

まず一つ目は流石に子供3人では暮らせないから、と親戚の家で暮らしていること。

もう一つは…これが一番重要。あの、昔は天使だった…否、今も天使だけど!その天使の奏音が!私に対して冷たい態度をとるようになったこと。

昔はさ、「和音」って呼んでくれたのに今じゃ「人喰い」か「大喰い」。

「大喰い」って言うのは奏音の大好きな小説に出ていた人間の子供ばばっかり狙って食べる怪物の名前。

私はバケモノじゃないのにさ。全く酷いよね。

「ねぇ、大喰い。さっきから全然手動いてないけど」

若干睨みながら宿題を解く手を止めて言ってくる奏音。

そう、現在はリー兄と奏音と私の3人で一緒に宿題をやっている。

「こら、奏音。いい加減その呼び名止めろ。自分の妹に対してだぞ」

軽く頭を小突くリー兄。…地味に痛そう。

「…妹なんて…思いたくないよ…」

小さく呟いた一言。 それがキョウキになって私の心に刺さる。

          【 変 な 子 供 た ち 】

お母さんのあの言葉が頭の中に響いている。

【妹なんて思いたくない】【変な子たち】 その二つが私の心を刺していく。

「え、ちょ、和音どうした? どっか痛いのか?」

え…?どうして?

つぅーと頬を涙が伝う。

「あれ……何で泣いてんのかな…」

いくら拭いても拭いても涙がトメドなく溢れ出ていく。

「ノンちゃんが…私の事…『妹なんて思いたくない』って言うからぁ……」

拭いてもどんなに拭いたって涙が頬を濡らす。

「この頃全然、名前で呼んでもくれないし……私だけに対して冷たいし」

この頃の不満をぶつける。

ちょっとすると はぁ、と小さく溜息をするのが聞こえた。

「分かったよ……ごめんね『和音』」

何年振りかに聞いた。私の名前を呼ぶ奏音の透き通った声。

「だってさ、和音昔は普通の子だったのに今は人喰いになっちゃったしさ。………あとリー兄の同類に」

最後の一言はちーさく、ボソッと呟く。

「だからさ、自分はこうなりたくないって。和音と距離置けばエイキョウされないかなって思って…」

奏音の目に涙が浮かぶ。今にも泣きそうな顔は久しぶりに見た気がする。

「そんな、カニバリズムなんて病気じゃないんだから距離置かなくても別に大丈夫だから」

呆れたような声をだして溜息をつくリー兄。

「お前等だって昔っから俺と一緒にいるだろ?」

コクコク、と首を縦に振る私と奏音。

「でも火に対して何も思わないだろ?俺みたいに興奮するとか」

「もしも興奮するようになったらその場で自殺してやる」

真顔でそう言ったのは奏音の方。よっぽどリー兄と一緒になるのが嫌らしい。

「つまり、ないってことだろ? な、影響なんてされてねーし大丈夫だ」

よっぽどのことない限り俺らみたいにならねーよ。と言いながら奏音の頭を撫でている。

「じゃあ、あの距離をとる行動は…」

「全く無意味。ただ和音を傷つけただけ」

その発言を聞いてそのあとめちゃくちゃ謝られました。

EpisodeB a sequel_後日談 fin