ダーク・ファンタジー小説

Re: 怖い恐い話 ( No.2 )
日時: 2017/03/12 19:13
名前: 兎妬 (ID: 2XDHCgd7)

『修学旅行』

 これは、私が修学旅行で沖縄に行ったときの話です。
私は人生であまり海に行く回数が多くなく、沖縄に行くのがとても楽しみでした。ただ、一日目だけはどうしても気分が沈んでいました。その理由は、一日目が平和学習だったからです。沖縄に行く前の事前学習でも沖縄の戦争についてを勉強しました。ですが、私はずっと前から戦争のお話だったり災害のお話だったりたくさんの人が本当に亡くなってしまったお話がとても苦手なのです。苦手というより、「辛い」のです。私のメンタルが弱いせいなのか原因は詳しくはわからないのですが、私はその類の話を聞くととても悲しくなり涙が溢れ、心臓がはやくなってしまうという少しパニック状態のような…よくわからないのですが、とにかくいつもの自分ではいられなくなってしまうのです。まるで、その人が憑りついてきたかのようにその人のその時にあった痛みや悲しみ、辛さがぐちゃぐちゃに混ざって涙が止まらなくなってしまうのです。
なので、沖縄の事前学習でビデオを見ることになったのですが一番前の席で実際の戦争の映像や、戦争の被害にあわれた方の話を聞いて、また私は涙が止まらなくなりその授業を途中で保健室に行ってしまいました。
 そんなことがあり、一日目だけは憂鬱を感じながらも行きました。最初は平和祈念館のような場所に行き、いろんなものを見てきました。そして、一番憂鬱を感じていたガマという場所に行きました。このガマというのは、戦争時に兵士さん達と一般の民間人が避難していたという防空壕のようなものでした。女子と男子にわかれて、女子が最初にそのガマへ行きました。私と親友は一番最後に入りました、入った瞬間に生暖かい風が頬をなで唸り声のように聞こえました。私は必死に自分にこれはただの風で、風の吹いた音がたまたま唸り声に聞こえただけだと言い聞かせました。
奥へ進んでいくと広い場所に出て、そこで現地のガイドのおじいさんからここでは当時戦っていた兵士さん達が寝ていたと説明されました。ガイドさんが最後尾にいた私たちのもとへ来ると私たちの後ろにある穴の中に入り、ついてくるようにいいました。私たちは列の一番前になり、ガイドさんについていきました。そして、先ほどよりも少し小さい部屋につき、奥に入りました。その部屋は、足元に約10cm間隔で少し小さい穴が掘られており、一番奥の壁には真ん中に横に細長く穴が掘られてありました。そこで、ガイドさんが「この穴には何が入れてあったと思いますか?」と問いかけました。

「日本刀」

そう、隊長さんの日本刀がここには入れられていたんです。と説明してくれました。この、日本刀というのは私が答えました。そして、また広い部屋に行き黙とうをして出てきました。
 今考えてみると、なぜあの時私はすぐに「日本刀」と答えられたのでしょうか。事前に、そのガマのことを学習していれば確かにわかるかもしれませんが、先ほどの通り、私は自ら戦争のことなどについては調べたりなどしません。自分から望んで調べるなど、到底できません。なのに、なぜあの時答えられたのでしょうか。頭の中で、あ、あそこには日本刀が入っていると考えずにまるで別の誰かが答えたかのような感覚でした。なので、変な話ですが答えた後で私は「あ、なるほど。確かにあの長さなら入る」と、納得していました。なので、確証はありませんがあの時、私は憑りつかれたのではないかと考えています。
 


 とてもぼんやりしていて、あまりはっきりとしていませんが、確かにわかることは、あの時答えたのは、私ではなかったということです。





 ここまで読んで下さりありがとうございました。兎妬ととです。
前の話を読んでくださった方なら、ある違いが分かりますか?前のお話と今回のお話の違い、それはこの物語をフィクションと書いていないことです。これでお気づきいただきましたでしょうか。そうです、この話はフィクションではありません。これはわたくし兎妬が体験した実際の話です、そのため怖さが半減してしまっているかもしれません。書こうか迷ったのですが、たまには体験談も良いかとおもい、内容を少しだけ省略してかきました。作った怖い話と実際の体験談…皆さんはどちらがお好きですか?
これからは、私の実際の体験談も交えつつ書こうかと思ってます。ただし、この体験談を読んだ方の安全は保障しませんので、読む際はお気をつけて…(なんて言ってみたり笑)

 最後まで読んで下さりありがとうございました。