ダーク・ファンタジー小説

Re: 生まれてくれて、ありがとう ( No.13 )
日時: 2017/02/04 14:07
名前: 白雪姫 (ID: CXVRcwYu)

「はぁ。」

ジュージュー

春香は今、朝ごはんのベーコンと卵を炒めていた。
今日の献立は、トーストと、目玉焼きとベーコンを焼いたもの、それからスープだ。
春香は手際が良く、トーストとスープはすでに完成していた。

(朝ごはん作りながら、こんなこと考える日が来るとはなぁ。)

そもそもサキちゃんとは何なんだ?本人は死神…といっているが、本当のところはわからない。しかし、あの時見たあの夢、あれは絶対にサキちゃんに見せられた夢だ。それだけは、なぜか確信がある。

(痛みが…まだ残ってるから…。)

「ハールカ♪」

ぎゅー!

「うわっ、サキちゃん⁉びっくりしたー。」

「ヘヘ。ビックリさせチャッタ?
ワザとだヨー!」

「危ないよ。今、火使ってるんだから。」

「ホントだ!いいニオイ〜。」

くんくんと鼻を鳴らして匂いを嗅ぐサキちゃんは、どこか仔犬に似ていた。
…まるで、彼女の様に…

「ハールカ?マタかんがえゴト?ムゥ…ア!タマゴコゲちゃう!ハルカー!」

「ん…へっ。あぁ!しまった!…はぁ、ギリギリセーフ。」

多少硬くなってるが、食べられないことはないだろう。

「ハルカってかんがえゴトおおいヨネ。…さっきもカッテにはいってキタシ…。」

意外と根に持ってるのかな?まぁ確かに女の子だしね。

「ごめんね。あれは本当にワザとじゃないんだって。」

「ベツにイイけど〜。たべヨッ!おなかすいチャッタ〜。」

「それもそうだね。」

先に風呂入りたかったな。まぁでもいっか。

「食べよっか。運ぶの手伝ってくれる?」

「ハーイ!」

サキちゃんとご飯を食べるのは、初めてだな。