ダーク・ファンタジー小説

Re: 転生⇔魔法少女 (再執筆) ※閲覧注意 ( No.34 )
日時: 2017/06/12 18:06
名前: 萌夏 ◆IrmWJHGPjM (ID: oS7lpet2)

駆けつけた先生は驚いただろう。
なにせ、一人は屋上に突っ伏して
起き上がろうともがいていて、
一人は失神し、一人は残るもう一人に
掴みかかった瞬間だったから…。

すぐさま舞は保健室に運ばれ、
残った私達は、それぞれ
別室で事情聴衆をされた。

私は今回のことについて
ほとんど責められなかった。
美紀達からの今までの仕打ちのも
全部話したからだろう。
勿論、魔法と冥夢に関することは
省いたけど。

美紀は最後まで否定していたが、
知恵実は、意識の戻った舞が
全て打ち明けたと聞くと
「美紀が始めた」等と保身の為に
美紀を売ったらしい。

所詮、美紀がクラス内で
権力をもっていたからこそ、
成り立っていた
友情ごっこだったのだ。

他にも、同じクラスの
佐々木 綾(ささき あや)の証言。

彼女は、美紀と並んで
うちのクラスの2トップと
言われる中心人物だ。

彼女は、美紀達のいじめが
ここまでエスカレートする前、
嫌がらせを受けていた私を
美紀の迫力にも怖じず
唯一、庇ってくれたクラスメートで
あった。


その日の夜、また冥夢と会った。

「早速、魔法使ったみたいだね!
アナタの魔法、面白いでしょ?
…気に入ってくれた?」

冥夢は今朝と同じ格好のまま、
いつの間にか部屋に居た。
部屋は静寂に包まれている。

「……うん。凄かった。
知恵実を吹き飛ばした時とか、
自分でもビックリしたし…」

私の言葉に冥夢は満足気に頷く。

「良かったー!…あ、でも
ホントは吹き飛ばす、って
いうより…押し潰す、かな。

…アナタの魔法は『気圧変化』
って言って、
半径50m以内で尚且つ、
視界に入ってる範囲の気圧を
自由に変えられる魔法なの。」

へぇえ〜…

「え、じゃあ…知恵実を
吹き飛ばしたのは?」

「ああ、それは多分…横からの
気圧を増やしたからだと思うよ」

「そんなことも…」

「…それじゃ、私はこれで!
アナタも…ヨロシクね?
またすぐに会えると思うから」

呆気にとられる私に
冥夢は微笑むと、
瞬きのうちに消えた。

※順番入れ替えました。
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