ダーク・ファンタジー小説

Re: セツナトラベル。 ( No.14 )
日時: 2017/06/21 00:10
名前: カノン (ID: DMJX5uWW)

その5『He said good-bye again.』・光






















魔物討伐まで1日。その夜、俺はエド達に書く手紙の内容を考えていた。


「あぁ…いざ書くとなると何書いていいか分かんねぇ。」


俺は所詮字が汚い書記だ。汚い字で書いても解読できないだろう。

転生して、やっと普通な字になった。でも、死神文字ではあいつらには読めないだろうか…
いや、寧ろ死神文字で書いてもしも内容が気になったあいつらに読まれた時でも大丈夫なようにしとくか。

にしてもお礼の文にしようか、また別なものにするか…迷いどころだ。

でも、元の時空間に戻ったらあいつらにはほぼ2度と会える可能性は無い。


「あ、そっか。だったらー。」


そう思った時、いいことを思いついた俺はいつも以上に丁寧に綺麗な文字で、尚且つ素早くペンを動かしていったのだった。


.........

魔物討伐、当日。俺は待ち合わせの広場へとやって来た。


「遅いわよ。私は10分前には着いてたから。」


そこにはもう、リゼルがスタンバっていた。

てめぇはエドかよ。10分前行動するバカがここにもいたか。


「はいはい。すいませんでしたね。」


「ハイは1回までよ!」


「分かったってば。」


言うことまで同じかよ。お前どこまでエドのこと好きなんだよ!


「そんじゃ、さっさとぶっ殺して帰るわよ。」


(物騒だからもっとオブラートに包んで言えよ!)


.........

「会長は、この辺に魔物が出るとかでないとか言ってたわよね。」


「ああ、そうだな。」


「いないじゃない。」


「お前にビビって出てこないんじゃねーの?w」


「(#^ω^)ピキピキ」


暫くお待ちください…


「本当にすいませんでした。」


「次言ったらとどめを刺すわよ。」


「はい。」


ガッシャーン!


「「!!?」」




いきなり聞こえた大きな音は俺らの目の前にあった家が崩される音だった。

因みに家を破壊した張本人は…


『ウギャヴォオォォオオ!!』


討伐依頼が来ていた魔物、グレアービルだった。


「おいおいおい!何でこんな素手で家を大破出来るような超危険怪物を俺らが討伐しなきゃいけないんだよ!それは普通大人がすべき仕事だろ!?」


「仕方ないじゃない、理事長が言ったんだから。理事長が最も偉い形の縦社会なのよ、うちの学校は。」


「何でそんなに冷静なんだよ!てか、絶対あの野郎次は俺たちをぶっとばそうとしてるようにしか思えないんだけど!?」


「はぁ…。口を動かす暇があるならあの魔物を殺す方法を考えたら?」


「それお前にブーメラン返ししてやんよ!」


「もう男ってエド会長以外お子ちゃまね。」


「無視ぃ!?しかもうぜぇ!」