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【開会のご挨拶とこれから行う事について】

えー、皆様ごきげんよう。桐生 麗嘉（きりゆう れいか）です。
今回は私が開会のご挨拶と、これから行うもののご説明をします。
この真夜中、蝋燭の光だけが頼りなのは物凄く不安ではございますが、そんなことは皆様慣れっきしですよね？
それは良かったです。
それでは、開会のご挨拶を申し上げます。
第××回。断罪教室を始めます。

えー、ご静粛に願います。
これから行う事には、非常に気持ちが昂ぶり、興奮はしますが、どうか皆さん冷静沈着にお願い致します。
…よろしいでしょうか？
では、説明の前に今日の罪人をご紹介致します。
今日は男女合わせて5人…、今回は少ない方ですね。それだけ、罪人が減ってきていることについては嬉しく思いますが、そのぶん私達の出る幕がなくなってしまいますね…。
まあ、与太話は此処までにして、この、愚かなる罪人に私達、断罪人の事について…じっくりお話ししましょう。
言いたいことはあると思いますが、後で質問タイムを設けますので、その時に手を挙げていただけるようお願い申し上げます。

まず、此処に飾ってある花について紹介しましょう。
…あら？意外と間抜けな顔をしてらっしゃるわね。関係無さそうな顔をしていますわね？
いえいえ、ちゃんと意味があるので、しっかり聞いていてくださいな。
今回は6種類の花をご用意いたしました。右から…リンドウ、チューベローズ、スノードロップ、ユウガオ、ハナズオウ、フキノトウ…となりますね。
どうでしょうか？後ろの花々は美しくもあり、なんだか恐ろしい雰囲気を放っておるでしょう？
それもそのはず。この花々の花言葉をお知りになって？
同じように右からいきますと…『悲しんでいる貴方が好き』、『危険な快楽』、『貴方の死を望みます』、『罪』、『裏切りのもたらす死』、『処罰は行わなければならない』…という花言葉になります。
どうでしょう？
この場にぴったりだとお思いにならないかしら？
…あら？震えていらっしゃるの？顔色も、先程より良くないわね…。
大丈夫かしら？
此処で、元気がなくなってしまったら、何も面白くないというのに。うるさいほど喚いてくれたら、1番先に断罪を実行したわね。
まあ、そんな話は関係ないですわね。失礼致しました。
ではお次に、これから行う事について。
私の後ろにおります、フードを目深に被り骸骨の仮面を被っているこの裏方の方々。実は、罪人に声が似た者同士だけ集めましたの。
なぜかというと、貴方達が犯した罪を、この後ろの者達が朗読…して頂きますの。ちなみに、私は名前と背格好、それに年齢までしか知らないの。だから、これからどんな罪が吐かれるのか…楽しみで仕方ないわ。
一応念のため言いますが、罪人側からの懺悔は認められないようになっております。くれぐれもご注意を。
これで最後になります。
この場は私、断罪人が貴方がたの罪を充分に償える罰を与えます。
勿論…かなりのものをご用意しています。
あら？震えていらっしゃるの？
怯えなくても平気ですのよ？だって、必ずしも罪を償うのが死とは限りませんもの。まぁ…それ相応じゃなかったら…という話になりますが。
しかし、死じゃないからといって油断は禁物ですよ。何故なら、死なせないだけ…なのだから。死のほうがよっぽどいいぐらい、辛い罰を受けて頂きます。

では、何かご質問はありますか？
はい。私で答えられるものでしたら、何なりと…。
…此処から出たい…と。
此処にきた時点で出ることはまず不可能です。貴方がたの手足はしっかりと拘束されておりますし、何より扉には見張りがおります。
抜け出るとしても、捕まえられますよ？勿論、その場で死んでもらいますが…。出ること自体が、最も重い罪なのです。
他にありませんか？
はい。ではどうぞ。ちゃんとしたご質問でお願い申し上げます。
…何故此処にいるのか…ですか。
それは貴方がたが罪を犯したからなのです。紛れもなく、この学校という舞台でね。だから、断罪は教室で行います。断罪という舞台にぴったりな場所でしょう？
だけど、傍目から見たり、法的には軽いものです。しかし、罪は罪。重さは全く関係ないのです。なので、しっかりと罰を受けて頂きます。
他にありませんか？
…無いようでしたら、此処で終わりにしますがよろしいでしょうか？
…はい。分かりました。

それでは、始めましょう。
断罪教室を…