ダーク・ファンタジー小説

Re:チェンジ・ザ・ワールド 第2章 ( No.17 )
日時: 2018/01/15 20:50
名前: 和花。 (ID: qU5F42BG)

7話 皇帝の側近

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報告書

帝国(城下町)に潜入、及び観察の結果をここに記載する。

1,城下町
民衆は他国と同じ模様。だが、皇帝への支持率は低い。
兵士も普通に過ごしていた。民衆との仲もいい。
山の頂上だが、物資に不足はない。どれも豊富だ。
しかし、天候が変わりやすい。

2、酒場
たくさんの人の集まる酒場は、情報の宝箱だった。
夜には兵士も来て酒を飲む。誘われたが任務のため拒否。(正確には未成年なので)酔いつぶれた兵士から情報を聞き出すことに成功。また、マスター(諜報活動中のディエナ)からも情報を獲得。来てくれれば紙にまとめて渡すとこと。
得られた情報を下にまとめておく。

・兵士、民衆の4割は皇帝を支持していない。
・地下牢とは別に監獄がある。管理人は皇帝の側近。
・その監獄の名はミテス監獄。通称研究所。何らかの実験を行っている模様。

長年、兵士団長を務めている者によると皇帝…だけではなく帝国は皇帝の側近が入って来てから変わっていったとの事。その他の情報からも側近が怪しいという事が判明。引き続き調査を進める。

以上。 ハイウィンド
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フレイから投げ渡された報告書には、野望までは書いていなかった。
しかし、重要な事はわかった。それは、側近………パナソが怪しいという事。
もしかしたら、帝国を操っているのはパナソなのかもしれない。

「どうよ、私の報告書!」
「肝心な事は載ってなかったな」
「これでも命懸けだったんだよ。酒臭かったし。」

それとは別だろう。

「ま、いいんじゃねえか? パナソを問い詰めればいいんだし。」
「そうだね。じゃ……

「ちょっと聞いて!」

慌ててジェシィが入って来た。

「今ね、ディエナから聞いた情報なんだけどさ、明後日帝国が魔石を奪いに…
「どこ? わかんなかったら魔石の名前!」
「バイヴ・カハの魔石。だったはず。場所は古代遺跡。」
「ありがとう。」
「頼めるのよね? ハイウィンド」

オリガが俺達を見る。その目は昔とは違い、『必ずやる』というものだった。
俺達は頷いた。

「やるよ。絶対に。」
「そうこなくっちゃ!」

ジェシィは「頼んだよ〜」と言いながら出て行った。

「さて古代遺跡へ行くよ。たとえ間に合わなくても大丈夫だけど」
「なんで?」
「バイヴ・カハの魔石は3つの欠片に分かれていて、
それぞれに幻獣が入っているからだよ。合体しなければ大丈夫。」
「合体したとしても幻獣は使う者を選ぶからきっと大丈夫よ」
「さっさと行こうぜ!」
「そうだね」

今度は絶対に負けない。勝ってみせる。
こんなんじゃ守るどころか失うだけだ。
ならば、やって見せる。あの技を。

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7話終了です。

さて、バイヴ・カハの魔石は守れるのか……!

どうぞ8話にご期待ください。

お読みいただきありがとうございました!