ダーク・ファンタジー小説

Re:チェンジ・ザ・ワールド 第2章 ( No.20 )
日時: 2017/09/11 12:08
名前: 和花。 (ID: qU5F42BG)

8話 不吉な予言

迷いの森を抜け、やっと古代遺跡についた。
さすが古代遺跡なだけあって、一部壊れていたり、苔が生えていたりする。
入り口は3つある。しかし1つは扉が開いていない。

「マッハとネヴァンの魔石を取ってからって感じだね〜」
「二手に分かれるか」

俺達は、二手に分かれた。
マッハの方は俺、オリガ、ミント。ネヴァンの方はフレイとフレイヤ。

「手に入れたら、ここに集合でな!」
「ああ。わかった。」

別れを告げ、中に入る。

松明の明かりだけが道を照らす。
迷うことはありえない1本道だが、罠が俺達を襲う。

「ワウ⁉」

オリガの肩に乗っていたフーが突然鳴く。

「矢が横を通り過ぎた…… って事は」

松明の明かりで奥にモンスターがいるのが見える。
あれは……スナイパーと呼ばれるモンスターだ。
小柄で闇に潜み、獲物を仕留めるまで矢を放ち続ける。

「見えた!」

オリガが魔法の詠唱を瞬時終え、スナイパー目掛けて氷球を放つ。
見事に命中し、スナイパーが光の粒となって消える。

「モンスターも人も、命ある者はこうやって元の場所へ帰るんだね」
「光の粒を見るとさ、なんかさ、ゴメンって思っちゃうんだ」
「そうか? だが………」

この刻を生き抜くためには犠牲も必要だ。
俺達が食べる食材も、住むための家具となる木材も、元となる者の命を刈り取っているだろう。
だからこそ、

「生き抜くためには必要な事だ。先を急ぐぞ」
「レオン、つめた〜い」

そんな茶番を繰り広げながら歩くこと10分。
魔石の間とも呼ばれる場所へやってきた。

「これがマッハの魔石だね。」
「さぁ、戻ろう!」

すると、俺のスマホに電話が掛かってきた。
耳に当てるとかなりデカイ音量で、

「魔石ゲットしたぜ! そっちはまだだろ?」

と、聞こえた。

「音デカすぎだ! ったく、鼓膜切れるだろ!」
「うわっ お前が怒ってる…… ゴメンゴメン。 今後気をつけっから後でな」
「わかった。」

電話をきる。

「ちょっとヤバくない?」

気がついたらスナイパーに囲まれていた。
きっとアイツのせいだろう。音に反応して出てきたのだろう。

「ここはひとまず、逃げた方がいい!」

来た道急いで戻る。
後ろから矢がたくさん飛んでくる。

「ん?扉が閉まり始めてる⁉」

全速力で走る。
地上へ全員出た時、扉が閉まった。

「よっ! お疲れさん」
「お前のせいだからな」
「す、すみません………」

フレイ達とも合流し、3つ目の扉へ向かう。
その扉に共鳴するように魔石が光り輝く。
すると扉は開いた。

道はなく、すぐ魔石の間だった。
手に持っていたマッハ、ネヴァンの魔石は浮き、空中で光を放ちながらモーリアンの魔石と合体し、バイヴ・カハの魔石へとなった。

召喚した時と同様に俺達の前に姿を現す。

「力を私達に示しなさい。」

バイヴ・カハが襲ってきた。
モーリアンは魔法で、マッハは剣で、ネヴァンは混乱や即死などの状態異常魔法で攻撃してくる。

「みんな寝てなさ〜い」

末っ子のネヴァンは笑顔で即死魔法を放ってくる。

「3ついただきぃ」

フレイ、フレイヤ、オリガが倒れていた。

「なんならフェニックス! お願い!」

ミントがフェニックスの魔石を空中へ投げる。紅く輝きフェニックスが現れた。
フェニックスが雄叫びをあげ、その場にいる者を炎で包む。

転生の炎。戦闘不能となった者を生き返らせ、敵を炎で攻撃する技だ。
3人は生き返り、再び攻撃しはじめる。
しかし……

「熱っ! もう終わり終わり! フェニックス従えてんなら大丈夫よね? 姉様?」
「そのようね。私達の力を良き道へ使うのならばいいでしょう。誓いますか?」
「もちろんだ。帝国に使われないようにするためにな」
「わかりましたそれでは……」

「よろしくお願いします」

マッハとモーリアンはがそういう中、ネヴァンだけは表情が暗かった。

「どうしたの? ネヴァン。戦いの時は楽しそうだったのに。」
「もしかして見てしまったのですか」
「うん」

そうしてネヴァンの口から語られた予言は、

「君たちの中の誰か、もう時期神のところへ帰るよ」

というものだった。

「つまり、誰か………死ぬの………?」

オリガが震える声で聞く。
ネヴァンは頷く。

「でも、未来は変えられるかもしれない。だから、頑張って」
「そうです。無限の可能性があります。貴方達には」
「生きるの。絶対にね!」

そう言ってバイヴ・カハは魔石になった。

「1度アジトへ戻ろうか。話はそこでしよう。」

暗い気持ちのまま、アジトへ戻ることにした。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

8話終了です。
なんと約1900文字! 長くなったのに終わり方がダークですみません。
9話にご期待ください………

お読みいただきありがとうございました……