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ダーク・ファンタジー小説
- Re: Chage the world −チェンジ・ザ・ワールド− ( No.29 )
- 日時: 2017/10/02 18:50
- 名前: 和花。 (ID: qU5F42BG)
14話 レオンの過去
「過去を知る時がくるとはな。」
渡されたノートを読む。
そこにはわかりやすく丁寧にまとめてあった。
「俺が……幻獣の民?」
「えぇ? マジの話?」
「こらこら! いくら個室と言ってもここは電車の中ってこと忘れないの! はい、続けて」
俺が幻獣の民だというのは本当なのだろうか。
だとしてもなぜここにいる? 別の次元のはずなのに。
「正直、俺にはよくわからない。過去の記憶がないんだ。だから、ここに書いてある事を頼りに探してみようと思う。」
「どうやってだ?」
「幻獣王オーディンに聞く。どの道会う運命だからな」
「単純だね〜」
『間も無く雪の国〜 雪の国〜 お忘れ物のないように御気を付け下さい』
「さぁ ついたね!」
オリガにとってこの国は、久しぶりに来た故郷だ。
ちょっとテンションが上がっている。
その時だった。
バタンッ!
「フレイヤ、大丈夫?」
「たぶん、大丈夫…」
ミントが駆け寄りフレイヤの首元に手をあてる。
「すごい熱みたい。医者のところへ行った方がいいかも。」
上がっていたのはテンションだけではなかった。
フレイヤはずっと我慢していたらしい。
「休んでいたらよかったのによ。」
「だって、そしたら…」
フレイヤは涙目になっていた。
「よし、わかった。フレイヤ、歩けるか?」
「うん、なんとか」
フレイヤは立ち上がった。
「医者って言ったな。とっておきの奴がこの国にいるんだ。そこでいいか?」
「うん… 私、頑張る!」
俺達は極寒の候の中をフレイヤを気遣いながら医者の元へ急いだ。
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