ダーク・ファンタジー小説

Re: Chage the world ( No.39 )
日時: 2017/11/13 20:59
名前: 和花。 (ID: qU5F42BG)

20.5話 いつから

ここはどこ?

目を覚ますと、どこを見ても真っ白い部屋にいた。
窓や扉は無く、完全な密室だった。

「脱出不可って感じ? なら壊せばいいかな。 ん?」

動けない。それに魔法も使えない。
気づけば手を特殊な縄で縛られ、上から吊るされていた。
足の指先が少し床につくが、動く事はやはり出来なかった。

「なんなのよ、コレ…」

捕まるってこんな感じなんだ。
自由が無くて、この先どうなるのか不安になってくる。
覚悟を決めて諜報部員になったはずなのに、実際なってみるとかなり不安だ。
心が落ち着かない。こんな時こそ冷静にならなきゃいけないのに。

1人でも大丈夫って思ってたのに、いつから私はこうなったのだろう。
やっぱりみんなに再会してから? 違うような気もする。
じゃあやっぱり…

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研究所…… 正式名称はミテス監獄。
本来なら重罪の者が入れられる場所なのに、最近は皇帝に逆らった者が入れられているらしい。
中では何が起きているのだろうか。あまり想像したくはないな…

「おーい、聞いてるか?」
「ん?なんだ?」

雪の国の宿屋の100号室。
明日に備えて俺達は宿屋に泊まっていた。

「最近しゃべんない事多いな、悩みあんのか?」
「必要な時以外は喋ってないつもりなんだが」
「そうかな? 僕はなんか別の理由がある気がするよ」

別の理由?
それは、この気持ちの事か?

「お前さ、オリガがいなくなってから何かヘンだぜ」
「そ、そうか?」
「なんつーのかな、暗〜い人みたいに見えんだ。ん?もしかして、お前、オリガの事……」
「そういうのも少しあんのかな、でも、なんか違う気がする」
「お、認めた。じゃあ何が違うんだ? 」
「わからない。だから、考えてたんだ」
「ふ〜ん、きっとそれ、オリガにあったらわかるんじゃないか?」
「さぁな… やっぱりわからない。」

俺はいつからこうなったんだ?
最初はいつも明るく、おせっかいなやつだと思ってたのに。
アイツは、俺にとってなんなんだ?