ダーク・ファンタジー小説
- Re: Oz Myth Story ー少女と5人の大賢者ー ( No.4 )
- 日時: 2017/10/05 02:18
- 名前: Alice (ID: 9ihy0/Vy)
Prolog『Oracle in Oz』
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「ここ、何処だろう。」
私はリアン。私は今、謎めいた空間に1人ぽつんと立っている。
「なんかここ不気味だなぁ。昼か夜かも分からないし、まるでライトレストとパープルーンの間にいるみたいだ。」
「ねぇねぇ、そこの人!君だよ君!」
「はい!?」
いつから声を掛けられていたのだろうか。全く分からないが、私と同い年ぐらいの男の子が私の後ろに立っていた。
「ごめんなさい。気が付かなくて。御用はなぁに?」
「えっと、僕は君にお願いがあって来たんだ。君にしか出来ない事なんだけど…。」
「私にしか出来ない事?」
「そうだよ。君にしか出来ない事さ。」
「で、どんな事なの?」
「それはね…大賢者を世代交代させて、オズの祀られてる神殿に連れてきて欲しいんだ。そして、僕を完全な姿に戻して欲しいんだ。」
「完全な姿に戻す…?」
完全な姿に戻して欲しい、と言われ私は少し戸惑った。だって、目の前には何一つ欠けているものが無い少年が立っているからだ。
「そうさ。」
「でも君、何一つ欠けているものなんて無いけど?」
「それはここが夢の世界だからさ。夢の世界ならいくらでも姿を変えることが出来るからね。今は完全な姿を君に見せているんだ。」
「そうなんだ…。」
ここで私はふと思った。この子、何だかとてもオズ神話に載っている創造神オズ様にそっくりだなぁ…と。
「まぁ、僕はオズなんだけどね。」
「!?」
なんだこの子、私の考えている事を見透かしてる!?てかこの子がオズ様!?というかなんで私なんかにお告げを!?
頭の中で色々な疑問がどんどん生まれてくる。このままじゃ爆発してしまいそうだ。
「神話に書いてあっただろ?僕の魂はふたつに分けられたと。でももうそろそろ元に戻さないとまずいんだよね。それに、なんかいやーな事が起きそうな予感がするし…。ここは一つ、やってくれないかな?」
「え、あ、はい。」
「わぁー!ありがとう!僕の魂は輪廻転生し続けている。丁度君ぐらいの年頃だろう。それに、神殿まで大賢者たちを連れてくれば僕の魂たちとも会えるさ。それじゃあ、そろそろ起きないと君遅刻しちゃうよ。じゃあね。」
「え、ちょ!まだ聞きたいことがたくさんあるんですが!」
「遅刻したら怒られちゃうよ?早く起きな!今8時だよ?」
「え?マジですか!?遅刻しちゃう遅刻しちゃう!それでは、約束はきっと守りますので、待ってて下さい!それでは!」
「うん。じゃあねー!」
Prolog『Oracle in Oz』END