ダーク・ファンタジー小説

Re: スキルワールド ( No.10 )
日時: 2019/09/09 22:14
名前: マシュ&マロ (ID: R9GAA8IU)



 真っ暗闇な風景だけが広がる世界に三人の人物の存在があった。


 「でっスカルとやら、お前は俺らの敵じゃねぇって事か?」


 「あぁそうだ京八くん、俺はただ基地内にある異空間に住み着いてるだけだしね」


 「そんでお前の存在をボスは知ってんのか?」


 やけにスカルを不審に思っているのか京八はスカルに対して次々と質問を投げかける。


 「もちろん、ボスはちゃんと知ってるし俺は許可をとってる身だ」


 「ところでスカルさん、俺ら二人って元の場所に戻れますか?」


 友間は何分も続く京八による質問コーナーを終わらせるためにスカルにそう聞いてみる。


 「それはもちろん、この空間は僕の一部のようなもんだからね。君達が良ければ送り返すことも可能だよ?」


 「あっ、なら直ぐにお願いします!」


 「おい黒奈!?、コイツはまだ信用できねぇってのに易々とそんな事を頼むもんじゃ・・・・・・」


 「京八は黙ってて!、それともこのまま亜空間の中に居たいの?」

 「ちょっと待っててくれ........確かに嫌だな!、そうと決まれば帰るか」


 京八が周りを見回した後の意見の変わりようには流石の友間も呆れを通り越して苦笑いがつい出てしまった。


 「それじゃあ通路を開けるから少し離れて....OK、じゃあ通路を・・・・・・」


 すると三人の視界に最初に見た変な空間の穴が現れ、それに対して友間はスカルに頭を下げて礼の気持ちを示した。


 「ここを通ったら戻れるよ、それじゃあね.....あっ!、言い忘れるところだったけど困った時は口笛を吹いてね!、すぐ俺が駆けつけてあげるから」


 「分かりました、それと失礼しました。行こっ、京八」


 そして友間は少しばかり納得のいっていない様子の京八と一緒に次元の穴へと飛び込んでいく。


 [〜数分後〜]


 暗闇に光が差し込み二人は少し前にいた部屋へと戻っていた。穴は既に消えてしまっていたが、少しの休みも挟めずに誰かが勢い良く部屋に入ってくる。


 「やっと見つけたぜ、何処行ってたんだよお前ら?」


 一応説明を挟ませて頂くが、部屋に入ってきたのは数日前に友間を助けてくれたれい本人である。


 「何って...どうかしたの?」


 「いやいやそりゃねぇぜ友間、お前ら3日も行方不明だったんだぜ?」


 「「・・・・・・・・はッ!?!」」


 京八と友間の脳裏には突如として電撃が走るような感覚が起こる。お互いに顔を見合わせて驚きの声が部屋に響き渡ったのも無理はない話であろう。


 「いやいや零!、俺らはスカルのとこから一時間もしねぇぐらいで戻ってきたぞ?」


 「んっ?、スカルって誰だ京八.....。あっそうだお前ら、ボスがお前らに収集かけてたぜ」


 「えっ俺らにか?、行ってみるか黒奈?」


 「そうだね、怒られたくないし.....」


 そんな事を二人は呟きながら零をおいて部屋を後にする。


 [~ 署長室へ ~]


 「やぁやあ君達。“な・ぜ・に”この3日間は姿を見せなかったんだい?」


 「き、キレてるよね完全にボス?」


 「あぁ、これはヤバイかもな黒奈」


 「何をヒソヒソと話してるんだい、君達二人は?」


 「「す、すみません.....」」


 「まあ、この件については後にして君達二人にはちょっとした任務をやってもらいたい」


「「へっ?、任務ですか....?」」