ダーク・ファンタジー小説
- Re: スキルワールド ( No.14 )
- 日時: 2018/04/07 14:53
- 名前: マシュ&マロ (ID: BB67RT0Y)
壁に片腕がすっぽり入った状態の友間は意識を基地全体の壁へと張り巡らせていた、すると ・ ・ ・
「んっ!.....あっ!、居たかも!」
「えっ!?、何処何処!?何処なのっ!!?」
「おいおいジャッキー、少しは落ち着けよ」
「うっさい京八ッ!!」
「えーと、話を戻させてもらいますけどシセラらしき人物は通路を移動していて、たぶん迷ってるんだと思います」
「場所はッ! 何処に居るの!?」
「あ、えーと部屋を出てから右に曲がってから左に行ったら......」
「右ね、分かった」
聞き終わるかどうかのタイミングでジャッキーは部屋から走り去って行ってしまったが3分もしない内に車椅子の人物と共に戻ってきた
「ご、ごめんね...お姉ちゃん」
「良いの良いの、あんたが無事なら」
「どうも、友間と言います」
「あっ....どうも、シセラ・システィアと言います」
そう答えるシセラはジャッキーと顔立ちなどは同じだが、男勝りというか活発なジャッキーと比べて真逆な暗めな雰囲気をしていて手に少々ふっくらとした体型の小さな人形を抱えていた
「んっ? (あの人形....誰かに似てるような ・ ・ ・ ?)」
「ど、どうなされましたか?」
「友間、シセラに何かクレームでも?」
「あー.....と..、その人形ってスカルに似てる気がしてさ」
「あぁっ!、スカルだと? あいつの名前は私のいる場所で出すんじゃねぇ!」
「ねぇジャッキー、まだ気にしてるのスカルの事で....」
「龍紀は黙ってて!、あいつのせいで私は50年も時間がずれてんだよ!」
「へっ?、50年....時間がずれる?」
中々の複雑な展開に思わず疑問が飛び出してしまった友間は少し混乱した
「どういう事....、京八?」
「い、いや〜これには俺もさっぱりだぜ黒奈」
「....その説明は俺がするぜ..」
急に荒れかけてきた部屋の中に突如として男の声が聞こえたかと思うと空間に穴が空き、中から宙に浮くスカル本人が現れた
「出やがったなスカル!」
「まずは落ち着けよジャッキー」
「京八には関係ないでしょ!」
「お、お姉ちゃん....落ち着いて」
すると、小声ながらもシセラの一言で部屋の中が静まり還ったのだった
「ふーーー....やっとこれで事情が話せるよ.....、まず最初に言えば俺は悪くないんだよ」
「あぁッ!、もういっぺん言ってみろ!!ギタギタにして肉片にしてやる!」
「お姉ちゃん、シーーー!」
「チッ!、妹の頼みなら ・ ・ ・ ・ 」
「まぁ、簡単に説明すれば『俺の異空間に迷い込んだジャッキーが俺に戦いを挑んできたかと思うと戦い疲れて寝ちゃったんだよね』」
ここで一旦話を止めてジャッキーの様子を伺うとスカルは再び話し出した
「『戦い疲れたジャッキーは中々起きなくて結局起きたのは異空間では数週間後、でも外の世界とは時間の流れが違うから外はもう50年も過ぎちゃってたってわけさ』」
こうしてスカルの言い分が終わると友間は一つだけ思った事があった
「いや!悪いのって結局ジャッキーじゃん!」
「ち、違ぇよ友間!、え〜.......それはだな、あれだよあれ」
「いやいや黒奈の言う通り悪いのってジャッキーじゃん!」
「あ〜はいはい、悪いのは私だって自覚もしてるわよ」
「嘘つけッ!」
そんなこんなで結局はジャッキーが反省するはめになり、言いたい事を言えたスカルはさっさっと異空間に戻っていった
「.....?、ところでジャッキー」
「何よ友間?」
「シセラも、その時いたの?」
「いや、いなかったが?」
「じゃあ、どうしてシセラは異空間に行ってないのに....歳をとってないの?、普通に考えて変な気が...?」
「......はぁ~..、それは ・ ・ ・ 」