ダーク・ファンタジー小説
- Re: スキルワールド ( No.29 )
- 日時: 2018/05/14 17:27
- 名前: マシュ&マロ (ID: BB67RT0Y)
ジャッキーは目が覚めた、ガバッと横になっていた体を起こすと自分の起床に気づいた京八が笑みを投げかけてきた
「ヨッ!、起きたみてぇだな」
「また...私....、やっちゃたんだ・・・・。」
「“やった”って何をだよ?」
「また私は....また....」
「おーいジャッキー、本当に目ぇ覚めてるか?」
京八は一人何かを呟いていたジャッキーの両肩を揺すってみた、するとビクッと驚いた感じでジャッキーがこっちを見た
「私...また..」
「はいはい、そうゆーの省いて何があったんだ?、お前に」
「・・・・・話すと長くなるかもだけど、2年ぐらい前に私の初めての任務があったの...。」
「ほいほい、そんでジャッキー?」
「始めは私も嬉しかったわよ、でも敵の数が情報を遥かに越えた3000人だったの」
「ストラングが情報を間違えるなんて珍しいな?」
「ええそうね、私も最初はそう思ってたけどそうも言ってられなくなったのよね」
「と、言うと?」
「敵に囲まれた、しかも3000人という数にね、まあ当然ながら私達の方が不利でほぼ壊滅の状況まで追い込まれたわ」
「それなのに生きてたのか?」
「ええ、一人の敵を倒した時だった。私の顔に返り血が飛び散ったの、.....そこから後の記憶はないわ」
「で、生きてたと、じゃあ3000人もいた敵はどうなったんだ?」
「よくは分からないんだけど、気がついた時には大勢の死体の山に埋もれてた」
「じゃあ俺ってヤバイ状態のジャッキーを相手にしてたのかよ」
京八は先程のことを振り返って冷や汗が垂れた、だが冷や汗の次に背中からの激痛が襲ってきて顔を歪めた
「いててて、まだ背中が痛ェな」
「あっ 今思ったら、よくアンタって生きてたわね」
「おう、ただあれは少し気絶してたんだよ、それとも俺が死んだと思ったか?」
「まっ、バカは無駄に生命力が強いって言うから思ってなかったわよ」
「何だよソレ!?、俺ってそんなにバカに見えるか?」
「まあそうね、特にバカの最上級の位置にいそうね」
「ハァ〜、お前との口喧嘩は疲れるからやめとくぜ」
そう言って京八は夜空に向かって背伸びした、そしてその後に勢い良く立ち上がった
「まっ、黒奈達の所へでも戻ろうぜ....、いや待てよアイツらの所にも....敵が来てるんじゃねぇか?」
それを聞いたとたんにジャッキーは弾かれたかのように立ち上がった、そしてこう言った
「シセラがいるのよ!、ほら京八!早くシセラの所へ急ぐわよ!」
そう言って無我無中で走り出すジャッキー、その様子に溜め息を吐いた京八は一言呟いてからジャッキーを追って走り出した
「今日はそう簡単には眠れそうにねぇな」