ダーク・ファンタジー小説

Re: スキルワールド ( No.32 )
日時: 2018/05/24 18:26
名前: マシュ&マロ (ID: BB67RT0Y)


「ふー、ワリィワリィ、初めて来る場所だから二人して迷っちまったぜ」

 笑いながら言っているのは友間が見覚えある人物、そう氷飴 零(ひあめ れい)だ。そしてその横には身長がかなり低くて服装が全身を赤系で統一した少女がいた

 「私は東城 蘇芳(とうじょう すおう)、ただのスキルホルダーだよ」

 最後の蘇芳の言葉に皆がハテナマークを浮かべたが、これで助っ人合わせて8人が揃った

 「でっ、早速だけど今回の任務に関しては何個か壁があるわ」

 そう言って言葉を止めるジャッキー、全員の視線が集まったのを確認すると言葉の続きを話し出した

 「まず第1に敵の親玉が姿を現さないこと、第2に敵の力量が今だ不明、そして第3にアジトの場所が分からないって事よ」

 「じゃあ全く状況は進まずじまいってこと、ジャッキー?」

 そう蘇芳に聞かれジャッキーは苦笑いを浮かべてから渋々に返事を返した

 「まあ、そうね.....でも、そろそろ私達からも反撃しないとね」

 「じゃあヤルのかジャッキー?」

 「えぇ京八、いちょう作戦はあるわ」

 「「「「「「「作戦....?」」」」」」」

 ジャッキーを除いた全員から疑問の一声が飛び出してきた、そして再び全員の視線がジャッキーに集まった


 「そっ、簡単に言っちゃえば囮作戦ね」

 「やるのは良いが・・・・・、誰が囮をやるんだ?」

 「良い質問ね零、それに関してはココにいる友間にやってもらうわ」



 「・・・・・・・、エッ!俺がやるの!?」

 「大丈夫よ、遠くでは龍紀に援護射撃させるし私達だって少し遠くから様子を伺ってるわ」

 「おいおい待てジャッキー!、黒奈にやらせるんなら俺が・・・・。」

 「アンタは今は重症人でしょ! ((バシンッ!!」

 ジャッキーは不服を申してきた京八の背中を叩いて黙らせると、痛みで動めく京八を無視して友間へと目を向けた

 「友間、アンタは私が死んでも守るから安心して囮になって...、良い?」

 「ま、待てジャッキー俺はまだ....((バシンッ!!) ぎぃやぁぁああ!!!」

 「だ、大丈...夫.....わ、私も絶対....友間さん....。..守る...」

 「ほら、シセラもそう言ってるんだからリラックスよ、リラックス」

 「わ、分かった・・・・・俺、頑張ってみる」



 覚悟を決めた友間だが頭のドコかでは何故か嫌な予感がしてきたが、それを無理に頭から消すと大きな溜め息が一息出てきたのだった