ダーク・ファンタジー小説
- Re: スキルワールド ( No.33 )
- 日時: 2018/05/27 13:45
- 名前: マシュ&マロ (ID: BB67RT0Y)
ここは夕日の光が差し込むカフェの店内、その中に二人の人物が座っていた
「でっアンタ、最近の仕事は順調?」
そう言ったの朝から出掛けたっきりの友間の姉を改めて黒奈 美香(くろな みか)がいた、そして向かい側には一人の老けた銀髪の男が座っていた
「仕事の方は順調だ、前のような命を落とす危険もないからな」
そう答えた男は黒のリクルートスーツに黒の革靴を着けていてカフェの雰囲気に合わない、それと一番に目立つと言ったら男の右目にある眼帯だろう
「ハ!ハ!ハ!ハ!ハ!、順調そうで良かったよ。ところでアンタの弟子が今回の任務でココに来てるんだが少し様子を見に来ないか?」
「弟子...?、あぁ龍紀の事か・・・・・だが止めておこう、あまり気が乗らん」
「え〜〜何で何でーーー?、せっかく珍しくの師弟の再開だと思ったのにぃ〜」
「そうただをごねるな美香、俺だって珍しく会いたいという心境ではあるが....。」
「あるが...?、何?」
「わざわざ敵のいる街で再開する必要など全く無いからな」
それを聞いた瞬間に美香は思わず笑い出していた、すると男は疑問の表情を浮かべた
「ハハハハハ、やっぱアンタって変わったよ。昔の恐れられた最強のスナイパーは敵を警戒して弟子にも会いに行けなくなってんだもん」
「・・・・・・変わらぬ人間など居ないさ、それに警戒を怠ったから俺はこの右目を失った」
そう言い終わると男は席を立って美香との会話を打ち切ると美香を背を見せて歩き始めた。だが男の左脚の動きが変だった、これもまた自身の油断による代償で失った物の一つと言える
「おーいちょっと待った!」
「んっ、何だ?」
「会計のこと何だけど〜....」
「・・・・・ハァ~、分かった俺が全て払おう」
「ヤッター!!、じゃあ金森には私から『友間たちは今回の任務を成功させる』って伝えといて」
「分かった伝えておこう。なら俺からもお前にお願いだ、俺が来ていたことは龍紀には内緒にしていてくれ」
「はいはい分かったわよ、じゃあね....」
“ウラジミール”
[〜 場所は変わって 〜]
ここは夕日が沈んで夜になったばかりの広い公園の一角だ、その場所に一人の少年。つまり友間がいた
「ふー寒っ!、もっと厚着した方が良かったな」
プルルル〜 プルルル〜
友間のスマホから着信音が鳴った、一瞬友間は驚いたが急いで電話に出てみたところ掛けてきたのはジャッキーだった
『もしもし友間、こっちはスタンバイ完了よ。700m離れた建物からは龍紀が周辺を警戒にあたってるわ、それと私達も100mもしない場所から辺りを警戒しとくわね』
そうジャッキーは言って電話を切ろうとした時だった、急に誰かにスマホを引ったくられた
『もしもし黒奈、俺もいるから安心し ((バシンッ!!)...ぎぃやあぁああああ!!』
『たく、やっぱり京八は縛ってでも置いてくるんだったわ。またね友間(プツッ!)』
通話が終わり友間はスマホを耳から下へ降ろした、すると後ろから視線を感じて振り向くと巨大な白髪の大男が友間の目の前にいたのであった
- Re: スキルワールド ( No.34 )
- 日時: 2018/05/30 21:54
- 名前: マシュ&マロ (ID: BB67RT0Y)
「!! ・・・・・・・。」
友間は目を見開いて目の前の人物を見ていた、多分だが男の身長はゆうに2m以上はある感じで体格も大柄だった
プルルル〜 プルルル〜
「ガチャ!)) あ、もしもし」
『友間!、逃げてッ!!』
「えっ あっ、分かっ((ドゴッ!!」
友間の体は高く飛び上がり背中から地面に着地する、まだジャッキーと繋がっているスマホを強く握り直すと急いで痛みに耐えながら立ち上がった
「もしもしジャッキー、まだ繋がってる?」
『今助けにッ! ウッ!・・・・・、((ツー ツー 』
「えっ!ちょ!ジャッキー、もしもーし!」
友間は仕方なくスマホをポケットにしまうと顔を上げた、そこには男の体が目と鼻の先にあった
「俺らに何の用だ!!」
「んっ?、ただ目障りな邪魔者の処理だ。だが安心しろ今回はただの見定めだ、だがもう一つの用事があるんだがそろそろで終わる頃だろう」
すると友間の耳元に誰かの叫び声が聞こえてきた、声のした方を見てみるとその辺り一帯に紫色をした煙が充満していた。すると煙の中から誰か出てきた、そしてその脇には見覚えのある少女が力なく抱えられていた
「シセラッ!!、このやろッ!!」
「待て、黒奈 友間 ((ガシッ! 」
「離せッ!、性質<炎>」
全身から炎が吹き出し体の全てを覆い尽くすと男に掴まれた手を無理に振りほどいてシセラへと飛び出した
「喰らえーーーーーッ!!!」
ドガンッ!!!
炎と怒りが込められた拳は煙から現れた男の顔に直撃した
「イテェな、ガキが!」
ほぼ無傷の状態で男は言ったかと思うと友間の首に男の手が伸びてきた、そしてもう一方の拳が構えられた
「殴るってのは、こうだッ!」
バキンッ!!
拳は友間の頬に当たると骨を貫き、顔の全てを粉々に破壊した。頭の部分が消えたことで炎が燃えてるだけの体は力無く地面へと倒れ込んだ
「チッ! 雑魚だな、どいつもコイツも弱すぎだ!」
「まあまあ良いじゃないか、それよりボスから頼まれていた『誰かを人質として連れて来い』っていう依頼は必要はなかったみたいだね」
「ああ、そうらしいな。っていうか!、コイツはお前が運べ!」
「はいはい、ホント君は人使いが荒い人だね」
「ウルセェな!、オメェも俺のスキルで眠らしてやろうか!!、しかも永遠にナァッ!」
「分かったよ、全くこれだから君を慕ってくれる部下ができないんだよ」
そんなこんなと会話をする大男と気性の荒い男の二人組はそうこう言いつつシセラを連れて何処かへと消えて行ってしまった・・・・・。