ダーク・ファンタジー小説

Re: スキルワールド ( No.38 )
日時: 2018/06/11 18:04
名前: マシュ&マロ (ID: BB67RT0Y)


ここは昼間の人通りの多い通り、そこでは龍紀・灯利・零の歩く姿が見られたが友間の姿だけが見えなかった


 「あ..、あの龍紀さん....」

 「さん付けじゃなくて『龍紀』で良いよ♪、その方が灯利のこと呼びやすいし」

 「そ、そうですか....分かりました....、と、ところで友間さんは何処へ行ってしまったのでしょうか?」

 まだ少し龍紀に慣れていないのか言葉に多少かかり気味に聞いてみる灯利、すると少し考えてから龍紀はその問いに答えた

 「まあ、友間は友間なりの考えや行動があるんだよ...。それに僕達が考えてても何にもならないしね」

 「まーそうだな龍紀、それに友間には何か凄ぇのも眠ってそうだしな」

 「へぇ〜君が人を高く評価するなんて珍しいね。ところで友間に眠ってそうなのって?」

 「勘だよ勘、ただそんだけだ」

 そんな感じで会話をしている三人。その三人の背後には何かが近づいて来ていた

 「んっ!、・・・・・僕達に何か用ですか....」



 [〜 場所は変わって 〜]



 「んー・・・、ここなら大丈夫かな?」

 辺りを見回しながら言う友間、そんな風にしている友間がいるのは廃墟となった雑居ビルの中だった


 「フーーー・・・・、よしっ! やるか!、性質<コンクリート>」


 すると体がコンクリートとなり友間はビルの壁へと手を触れてから目を瞑る、そして片手と壁とを融合させて廃墟ビルの全体に意識を張り巡らせてみる

 「・・・・・。」

 全てへ張り巡らせた時、融合した片手からビルに念じた

 「(.....、壊れろッ!!)」

 すると所々から物音が消えて天井の一部が次々と落ちてくる、次に崩壊を止めると別のことを念じた

 「(巨大な手になれ!!)」

 今度もまた先程と同じように少しの間の後に友間からして右手側に巨大なコンクリート製の片腕が出現する....が、力尽きたのか融合していた方の片手が壁から離れて友間は床へと倒れ込んだ


 「ハァ ハァ ハァ やっぱり建物の全域に意識を張り巡らせるのは疲れるなぁ〜」


 かなり疲れたのように荒く息をする友間、だが何かを確信したかのように微笑むと立ち上がった

 「え〜と次は、性質<炎>ッ!!」

 次に炎へと変身すると腰を少し屈めて拳を構える、そして今度は思いっきり壁を殴ると壁が軽く壊れた

 「・・・やっぱり当たってた」

 壁を殴った拳を見つめる友間、そして全てを確信したかの様に一言呟いた


 「これなら、救えるかも....。」