ダーク・ファンタジー小説
- Re: スキルワールド ( No.41 )
- 日時: 2018/06/17 09:26
- 名前: マシュ&マロ (ID: BB67RT0Y)
「最近さぁ、何でか社員の反応が冷たくてねぇ〜。しかも今日に限って何故か全員一日休暇をとっちゃってるしさぁ〜」
「・・・・・色々と....苦労...してます..ね....。」
「えっ!、分かってくれる!その気持ち!」
色々と流れが掴みにくいと思うので説明させて頂くが、何でか土神の相談相手にシセラがさせられているという状況である
「しかもさぁ、裏の方の仕事がとぉーても難しいし何か嫌になっちゃうんだよねぇ〜」
「土神さんは....裏では...何をして...いるんです....か..」
「んっ、あぁちょっと待ってて。どっこらせ」
「・・・・・?」
急に立ち上がり倉庫の中から何かを取り出そうとする土神、その様子をシセラは疑問に思いながら見ていると...。
「おっ!、あった♪あった♪」
そう言って土神が手に持っているのは青色をした液体の入った注射器だった、するとシセラの胃がキリキリと痛みだしシセラの脳に危険信号を送っていた
「そ...、ソレ...何で.....すか...?」
「んっ、コレかい?。コレは『トリガー』って呼ばれるいるモノだよ、いわゆるスキル専用のドーピング剤だね」
この土神の一言により更に胃の痛みが増して注射器の中の液体が危険だと告げていた
「この液体はスキル持つ者、つまり俺や君といった“アビリティア”だけに過剰なまでの増強反応を起こして強くする、だから裏の世界にある闘技場では『トリガー』を摂取させた状態で戦わせたり、自分のスキル強化のための“お薬”として使われたりしてる」
ここで一旦話を止める土神、そしてシセラを一瞬だけ見ると再び話を始めたのだった
「まあ、だがこの薬にも欠点が一つだけあってね。それはつまり『効能時間の短さ』なんだ、普通ならドーピング一回で一週間ぐらいは楽に持つはずだけどトリガーの場合は効き目がせいぜい10分程度なのが悲しいところだね」
「ど、どうして....そんなの..を...、売ってるの....?..」
「どうしてかって? そりゃあ決まってるよ、売れるからさ。力や娯楽を求める輩は腐るほどにいるからね、そして俺もこの薬で一時の力を得ることができるんだ」
すると前置きも何もなしに腕に注射器を突き刺した土神、すると笑い声を挙げだし段々と姿が豹変していく
「あっ そうだぁ、トリガー摂取してると思考能力が低下するから気をつけてね、シ・セ・ラ・ちゃん♪」
シセラは背筋に激しい悪寒が走った、そして大きな影がシセラの体を覆うように現れたのであった・・・・。