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ダーク・ファンタジー小説
- Re: スキルワールド ( No.45 )
- 日時: 2018/06/30 08:53
- 名前: マシュ&マロ (ID: BB67RT0Y)
・・・・・・。今は真夜中の一時の少し前の時間帯、友間、ジャッキー、京八は手紙に書かれていた地図を頼りに“ある場所”に来ていた
「こ、ここって港よね、こんな場所で戦うのかしら?」
「まぁ何だって良いさ、サッサッと土神とその仲間でも倒しちまおうぜジャッキー」
「でも何処にいるんだろ?、やけに静かだし」
そう言って辺りを見回してみる友間、そして一行は港の奥へと進むことにした
[〜 少し時間が進み 〜]
「とうとう奴らを見つけたな黒奈」
「ああ、でも想定してたより数が多いね」
「そうね、今数えられるだけでも30人ぐらいはいるわね」
3人は倉庫らしき建物の屋上から様子を伺っていた、だがシセラの姿だけが見当たらなかった
「シセラって何処にいるのかな?」
「お前らの探している奴は、ここには居ないぞ」
「「「!?.....エッ!」」」
振り返った3人の目線の先には公園であった巨体の大男がいた、そして前とは違って黒服を着ていた
「これから始まるパーティーにご出席の方々は私が送り届けましょう」
そう言ったかと思うと大男は3人へと避ける時間さえ与えずに屋上から叩き落とした
ドスンッ!!
「イッテぇなッ!!、もうちっと優しく扱えや」
「そんな事を言ってる場合じゃないわよ京八」
見ると下にいた集団に囲まれていた、ついでに言えばこちらも全員が黒服姿だった
「チッ!、殺るしかねぇかよ、スキル『発電』ッ!!」
「じゃあ俺も、性質<炎>ッ!!」
「ちょうど私もいけるわ、復讐劇・血」
京八は体に電気が走り、友間は赤々とした炎のように燃え盛る、そしてジャッキーは体から赤黒いオーラが煙の如く現れた
「パチ パチ パチ)) ようやく役者が揃ったようだね、しかし少し人数が減っていないかい?」
そう声と共に出て来たのは白いスーツを着た男、土神が現れたのだった
「アンタが土神、よくも妹をッ!!」
勢い良く飛び出したジャッキー、周囲の者を力で弾き飛ばし土神の顔にめがけて拳を突き出した
- Re: スキルワールド ( No.46 )
- 日時: 2018/07/04 16:45
- 名前: マシュ&マロ (ID: BB67RT0Y)
ドゴォォォンッ!!
土神の顔にジャッキーのパンチがメリ込んで十数mぐらい飛んでいく土神、その様子にジャッキーは呆気にとられてしまっていた
「あ、あれ? 結構弱かったわね?」
「そんな事よりジャッキー、周りの連中にも気を付けろよ」
背後から聞こえたかと思うとジャッキーの横に京八が現れて周りの連中を電気による火花で威嚇した
「えぇ大丈夫よ、これからが本題なんだから」
「きゅ、急に他人の顔を殴るなんて妹さんの方とは正反対だね」
その声は潰れて歪んだ土神の顔から発せられた声だった、そしてゆっくり立ち上がったのだった
「へー、かなり強めに殴っといたんだけどねぇ」
「ほ、ホントに君は妹さんとは姉妹なのかい?」
そう疑問を呟いた土神、すると徐々に潰れていた顔が整っていき元に戻った
「あら、アンタの持ってるスキルは何ていうのかしら?」
「まぁその話は置いといて1つだけゲームをしないかい?、もちろん君ら3人は強制参加だけどね」
「急にゲームって、.....まー拒否権は無いみたいだしルール説明でもどうぞ」
そう言うとジャッキーは土神の喉元を噛み千切りそうに感じる程の雰囲気で歯を見せて笑う、それに笑みには完全な殺意すら感じられ土神は少しだけ冷や汗が垂れ落ちたのだった
「良い笑顔だ、そうじゃなきゃゲームの意味もないしね」
「あらどうも、だけど私の笑顔を見るのも今日という日で最後だから脳裏にでも焼きつけておくといいわ」
「そ、それは少し遠慮しておきたいかな」
「二人で話してる途中で悪いが、そろそろでルールの説明ってのをしてくれねぇか?」
「あっ そうね京八、っでゲームのルールってどんなルールなの?」
「それはとぉ〜ても簡単な1つだけのルールだよ、まあ今から説明するよ」
ここで話を一旦止めた土神は自身の鼻についた鼻血を白いスーツの襟で拭うと再び話を続けた
「それはただ1つ、今から朝の7時になるまでの間にシセラちゃんを取り返せたら君らの勝ち、でも今いる場所も含めて港全体に中々の威力がある爆弾をセットしてあるから朝までに助けられなかったら君らもシセラちゃんも一緒に人生ゲームオーバーってことかな」
「人の妹をさっきから“ちゃん付け”で呼ばないでくれる、まあ私達は港のどこかにいるシセラをアンタ達の妨害を受けながら助けろって事でしょ」
「そうそう、飲み込みが早くて良かったよ。それじゃ10秒後にスタートだよ」
1...、2...、3...、4...、
- Re: スキルワールド ( No.47 )
- 日時: 2019/08/05 22:27
- 名前: マシュ&マロ (ID: R9GAA8IU)
9...、10...、0....。
10秒が過ぎた時だった、周りにいた敵が一斉に襲いかかってくるが京八の方が早かった
「バチ! バチ! バチ! )) まずは第一関門の突破だっ!!」
そう京八は言ったかと思うと体の電流が大きくなり地面に向けて拳を振り落とした
バッゴォオォオォォーーーンッ!!
振り落とされた衝撃で土煙が舞い上がり辺り一帯が見えなくなる、この状況に友間は手探りで少しだけ歩いてみると・・・。
「ガシッ!)) おい黒奈!、行くぜこっちだッ!!」
友間の腕を掴んだのは京八の片手だった、そして京八のもう片手はジャッキーの手を引いていた
「ゲホ!ゲホ!ゲホ!!、君ら絶対に逃がさないよ!、そしてシセラちゃんもねっ!!」
姿が見えない土神の声が三人の耳元に聞こえてきたが、三人は構わずにその場を離れていった
[〜 少し時間は進み 〜]
「ハア ハア ハア どうやら敵からは逃げられたみたいだぜ、そんで今からどうするか?」
「決まってるじゃない、シセラを見つけた出すのよ手分けしてね」
「ならジャッキーは京八と行動して、まだ京八の状態が不安定だからね」
「大丈夫だって俺の体はもう平き・・・・。」
ビキッ!!!
「いでっ!! ま、まあ俺一人でも大丈夫だぜ」
「どこがよ!、意地を張るのは別のとこでやんなさい」
こうして三人はジャッキーと京八、そして友間の2チームに別れて別行動をする事になった
「〜 場所は変わって 〜」
ここは真夜中の通りが少なくなった道路、そんな道路を何かが通り過ぎていった
「私とした事が嬉しさのあまりに寝てしまったいた、しかし彼が生きてなければ私の喜びも無駄になってしまう」
そう言いながら道路を高速で走っているのは、今日の朝方に散歩している友間の様子を伺っていた少女だった
「早くお側に行かなければ、私の『運命のパートナー』の所に....。」
そう呟いていると走っている脚にも力が入っていき少女の走る速度が上がった
[〜 場所は戻って 〜]
「シセラ〜! 居るの〜?、居るなら返事して〜!」
大声でシセラを呼んでいる友間、だがこの倉庫には何も見当たらなかった
「ん〜、シセラはどこに居るのかな?、無事だと良いんだけど....。」
念のために倉庫の中をもう一度見てみる事にした友間、だがそんな友間の背後には何者が近づいてきていた
- Re: スキルワールド ( No.48 )
- 日時: 2019/08/05 22:30
- 名前: マシュ&マロ (ID: R9GAA8IU)
「えっ!、誰!?」
友間は後ろにいる誰か分からない人物に気付き、振り返りざまに足払いをして相手の態勢を崩してから相手を床に押し倒した
「!...。ちょ! ままま待って下さい!!、私です! 蘇芳ですッ!!」
なんと友間が押し倒したのは体調不良で姉の美香と一緒に留守番をしてるはずの蘇芳だった
「な、何で蘇芳がここに??」
「あ、あの〜 推測するより先に体の上から離れてくれないかな?」
「ご、ごめん、でも何で蘇芳がいるの?」
「実は美香さんがスキルで生理痛を一時的に解消してくれたんですよ、たぶん私が無理にでも三人の所へ行こうとしてたから」
「そういう事、ところでお姉ちゃんも来てくれたの?」
辺りを見回してみる友間だったが、美香の姿は見当たらなかった
「美香さんなら私をここに送った後にサッサッとスキルで帰っちゃいました。それと美香さんのスキルって何なんでしょうかね?」
「ん〜・・・・、まあ考えても分からなそうだし今はシセラを助ける事を優先しよう」
「そうですね、私も一緒にシセラを捜します」
「ああ頼む、俺一人で捜せる範囲も限りあるしな」
こうして友間は蘇芳と共にシセラの捜索を再び始めました
[〜 場所は変わって 〜]
ここは港にある友間と蘇芳がいた倉庫とは別の倉庫の中、そんな倉庫の中には京八とジャッキーがいた
「シセラ....、大丈夫かな....。」
「おい大丈夫かよジャッキー?、シセラいねぇから精神的にやられてんじゃねぇか?」
「だ、大丈夫よ! それより早くシセラを見つけなくちゃ」
そう言ってジャッキーは京八より先を歩いて行った、だがその瞬間にジャッキーの真横にあった壁に亀裂がはいった
「危ねッ!! ((バッ」
飛び出した京八は人並み外れたスピードでジャッキーを抱えると今いる場所から素早く離れた
「か、間一髪だったな、はは」
苦笑いをする京八の目線の先には砕けたコンクリートの床と、公園で会った大男と気性の荒い男の二人組が立っていた
「んー、今のは惜しかったね湯水くん」
「うるせぇなッ!デクの棒!!」
「これは困ってねぇ、いちょう吉川 通(よしかわ とおる)という名前があるのだけどね?」
「知るかッ!、それと今はゲームに参加してるゴミ虫の駆除だッ!!」
その会話を聞いていた京八だったが自身の真横に強烈な殺気を感じて冷や汗が頬を垂れ落ちた
「へ〜、その“ゴミ虫”ってのは私達のことかしら?」
京八の推測だが、たぶん今の状態のジャッキーには逆らわない方が良さそうだった。しかも京八の考えを肯定するかのようにジャッキーの周辺から赤黒いを越えたドス黒いオーラが出ていた
「あ?、それがどうしたってんだ。殺られてぇかッ!!?」
それを聞くとジャッキーは笑った、だがドス黒いオーラと合わさり笑顔が怖かった
「じゃあ、殺ろうか」
そうジャッキーが言った瞬間、京八の隣から姿が消えて気性の荒い男こと“湯水”の顔面にジャッキーの怒りの鉄拳がブチ込まれ倉庫から外へと殴り飛ばした
「私達がゴミ虫? 結構よ!。だったらゴミ虫はゴミ虫なりにアンタらを殺ってやろうじゃないの!!」
- Re: スキルワールド ( No.49 )
- 日時: 2018/07/08 19:19
- 名前: マシュ&マロ (ID: BB67RT0Y)
ここは真夜中の港、そして今ここは荒れていた
ズバァァアァアアンッ!!
「無茶苦茶だなジャッキーは?」
「そういう君はどうなんだい?」
「んっ、ああ俺はただの見学人って感じだな」
「そう言わず、どうかな? 湯水くんは君の彼女さんと戦ってて不在だし、本音を言って体を動かしたいと思ってるんだよ」
「やっぱ展開的にそうなる?、ってかジャッキーは彼女じゃねぇぞ!」
「・・・そうか、ではさっそく始めるとしよう」
そう言って双方とも身構える、それと普通に考えれば大男こと吉川の方が体格的には有利だがどうなのだろうか?
「スキル『発電』ッ!!、こりゃあ最初っから本気の方が良いかもな」
「君がそう思うならそうすれば良いよ」
「お前って掴みにくい奴だな、何ていうか否定しないよな」
「ただ否定したところで何も変わらないと思ってるだけだよ」
「そうかよ、じゃあフルスロットルでいくぜっ!!」
たちまち全身が強く発光したかと思うと、雷神を思わせる姿へと変貌した
「神々しい姿だね、まるで雷神様だ」
「そうかよ、こちとら燃費が悪くて充電がもう少しで切れそうなんだよ。だからサッサッと勝負を着ける」
「では、こちらも本気というものを出させて頂きましょうか」
そう言ったかと思うと吉川の姿が変貌していき恐ろしい鬼へと変身した
「フー、フー、フー、やっぱり鬼というのは高揚感があるな」
「そんじゃ殺るか?」
「それでは、お手合わせ願いましょう((バッ」
バァアァアァンッ!!
先手を取ったのは吉川、そして京八の首には吉川の蹴りがメリ込んでいた
「こりゃあ首がミシミシすんな....。だけど、そんな程度だな」
「・・・・・・?」
「前置きしとくが、俺のはちと痛ぇからな ((グッ」
ドガァァアアアアアンッ!!!
「!!...、グアッ!」
「痛ぇだろ?、そんじゃ少しの間でも寝てな」
そう言って吉川にもう一撃を顔面に叩き込む京八、吉川の方は呆気なく倉庫の壁まで飛ばされ気絶して倒れ込んだ
「フー、これでこっちは一件落ちゃ...く..。」
京八は立ち眩みがして姿が元に戻る、そしてあまりの立ち眩みで床に尻もちをついてしまった
「や、やっぱ反動がキツいな...。ちょっと休...む..。((バタッ」
全てを言い終わる前に眠ってしまった京八、ところで誰かのことを忘れている気がするが気のせいかな?
- Re: スキルワールド ( No.50 )
- 日時: 2018/07/11 23:48
- 名前: マシュ&マロ (ID: BB67RT0Y)
「チッ! クソがッ!」
「アンタが弱いからでしょ」
そう言ったジャッキーの目の前には悪態をついているボロボロの湯水がいた
「お前、アイツとは桁が違うじゃねぇかよ」
「あら、友間のことかしら? 残念だけど友間を倒したらしいけど、私と友間とじゃ経験も実力も違うのよ」
「ああそうかよ、なら俺も奥の手だ!」
そう言ったかと思うと湯水の手に紫色をした煙が吹き出してジャッキーを包み込み、湯水の方は思わず笑みをこぼした
「ふ〜ん、催眠ガスみたいなモノかしら?」
「はっ?」
ジャッキーの声が聞こえたかと思うと煙の中からジャッキー本人が現れた
「悪いけど、怒ってる時の私にこんなモノは目眩ましにすらならないわよ」
「チッ!、なら次の手を ((ドゴッ!」
ジャッキーの怒りの鉄拳が炸裂して湯水を吹き飛ばす、そしてこう言った
「うっさいわね!、私はシセラを捜すのに必死なのよ!」
「お、おい待て、待てよ!」
湯水がそう言ったのを構わず無視して立ち去ろうとするジャッキー、それに激怒した湯水はポケットから“あるモノ”を取り出した
「フザケンナッ!! ((ブスッ!」
「んっ?、!!....まさかアンタ!、“ソレ”って!」
湯水の腕には緑色の液体が入った注射器が刺されており、その様子にジャッキーは驚いていた
「そうだよ、違法薬品“トリガー”だよ」
「バカ!、ソレがどんなに危険なのか分かってんの!?」
ジャッキーが慌てて言ったのも束の間、湯水の体がヒクヒクと痙攣したかと思うと突然として止まった
「ヘハッ! ヘハハハハッ!!」
「もう!、何でシセラを助けるのにコイツの相手しなきゃならないの?」
そう言うジャッキーの目の前には目の血走っている湯水がいたのであった
[〜 場所は変わって 〜]
「お〜い、シセラ〜! 居るの〜?」
今、友間と蘇芳は新たな倉庫へと移動しシセラを捜索していた、すると・・・・・・。
「シセラ!!、良かった生きてて!」
気絶してはいるが友間の目線の先にはシセラが椅子に座らされていた、客観的に見れば怪しく思えるだろうが友間は蘇芳の制止も聞かずにシセラへと走り寄った
「シセラ! シセラ!、大丈夫!?意識はある!?」
「うぅ〜、友..間さん....?」
「よし、じゃあこんな場所から早く出よ・・・。」
「おやおや、こんな場所とは聞き捨てならないよぉ〜」
「土神っ! 何処だ!?」
友間が周りを見回したと同時に倉庫の扉が音を立てて閉じてしまい、倉庫にある上の階から誰かが降りてきた
「折角のゲームなんだし、ヒロインをラスボスから自力で奪い返すってのはどうだい?」
「そ、それはちょっと遠慮したいのですがぁ〜」
「う〜む、それは残念だ。まあ君らを生きて帰らす気は微塵すらも無いけどね」
「そうだと思ってました」
「ちょっと友間!、悠長に話してる前にシセラを連れて逃げなくちゃ!」
「それを、させると思うかい?」
土神のその声が聞こえたかと思うと常識外れな脚力で友間へと飛び出してきて重い蹴りを放つと友間を蹴り飛ばした
「ドガッ!)) うっ! 性質<炎>ッ!!」
「やっと殺る気になってくれたかい?」
「ああ、今のでお前を殴り飛ばす覚悟が整ったよ」
「ふふ、良い目だね、それでこそゲームの楽しみがあるってものだよね」
「友間!、まずはシセラの確保からしてっ! シセラにまで被害が及んだらジャッキーが黙ってないよ!」
「確かに、それじゃあ準備は良いかな蘇芳?」
「『赤き精彩』ッ!!、こっちも準備万端よ」
スキルを発動した蘇芳は親指の爪で手首を切ると、そこから大量の血が吹き出して固まると血で作られた剣に変化した
「それって面白いスキルだな蘇芳」
「どうも友間、じゃあ土神のことは任せるわよ」
「OK蘇芳、それとラスボス戦の開幕だ」
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