ダーク・ファンタジー小説
- Re: スキルワールド ( No.54 )
- 日時: 2018/07/21 11:44
- 名前: マシュ&マロ (ID: BB67RT0Y)
ジャッキーはボロボロな状態で地面に倒れていた、その近くには頬に赤々とした拳の跡が刻まれた湯水が倒れていた
「さすがに、今回はヤバかったわね....。!....んっ何、あの光って?・・・・」
上体を起こすとジャッキーは遠くに見える光を見てそう呟いた、すると力尽きたのかように地面にまた倒れてしまった
[〜 時間は少し戻って 〜]
友間たちがいる場所と変わりここは別の場所、そこにはジャッキーと暴走中の湯水がいた
「ハァ ハァ ハァ ハァ ハァ ハァ....とんでもない化け物ね、コイツは」
「ヒィーヒヒヒヒヒヒッ!」
「そろそろで薬の効力も切れるはずなのに一行に変わんないわね」
状況を説明するとジャッキーは右腕を負傷、目の前の湯水は血走った目でジャッキーを凝視している
「落ち着けぇ私、スー・・・ハー・・・・。」
・・・・・・・“復讐劇・血”ッ!!
「ヒィーヒャ!ヒャ!ヒャ!ヒャ!ヒャ!」
「さぁいつでも来なさいよ、返り討ちにしてあげるわよ」
「バッ)) ヒャ!ヒャ!ヒャ!ヒャ!」
ジャッキーの言葉を聞いてか聞かずか弾丸の様に飛び出してくる湯水、それに対してジャッキーは上段蹴りの構えをとって湯水の首を体ごと吹き飛ばした
「ハー・・・・・ふー・・・、このままじゃ長期戦は無理そうね」
そう呟いたジャッキーに吹き飛ばされたはずの湯水が飛びかかってきて紙一重でそれを横に避けるとオマケで湯水の背に蹴りを入れてやった
「ったくも〜、両手が自由に使えたら良かったのに〜」
愚痴を吐いたジャッキーだったが再び湯水が飛び出してきたので再度また横に転がって避けたは良いが右腕に激しい痛みが走った
「ギリッ!)) うッ!、こんな時に...。」
すると気を抜いていたのが原因でジャッキーの腹に湯水の拳が突き刺さりコンクリートの地面に体が擦れながら吹き飛ばされた
「......くそったれ、....シセラを絶対助けるって決めたじゃないのよ私」
額でも怪我してしまったのか左目に自身の血が染み込んでしまい片方の視界が赤くぼやける、そんな時に湯水の大きな笑い声が聞こえてきた
「ヒィーヒャ!ヒャ!ヒャ!ヒャ!....ひゃ?」
急に違和感でも感じかのように笑い声が止まる湯水、ジャッキーが顔を上げてみると湯水の体が痙攣しており口から泡を噴いていた
「やっ...と効果切れね....。」
ジャッキーは最期の力を使い尽くす勢いで立ち上がると湯水へと一歩一歩ふらつきながら近寄った
「覚悟、ちゃんと決めなさいよ」
「ひゃ...ひ..((ドッゴン!)・・・・。」
湯水の頬に有無を言わせずジャッキーの拳が振り落とされた、あまりの威力に頭から勢いよく地面に衝突した湯水は赤々とした拳の跡を残して気絶した
[〜 そして現在へ 〜]
こういう訳で現在の結果となったわけだが倒れ込んだジャッキーには起きる気配はない、するとそんな無防備なジャッキーに近寄ってきている者がいた
- Re: スキルワールド ( No.55 )
- 日時: 2018/07/22 13:24
- 名前: マシュ&マロ (ID: BB67RT0Y)
「お〜いジャッキー、大丈夫なのか?」
「・・・・・・。」
「おい龍紀!、全然起きねぇし体もボロボロで危険かもしれねぇぞ」
「そうだね零、応急処置しかできないかもだけど大丈夫かな」
「た...龍紀、ジャッキーは....大丈夫...?」
「大丈夫だよ灯利、ジャッキーはこんな程度じゃ死なないから」
「ゲッホ!ゲホ! そ...の言い方、酷いわ...ね..。」
「あっ!ジャッキー、気がついた? それとごめんね、すぐに助けに来れなくて」
「その前に...ゲホ、京八は?」
無理に体を起こすジャッキー、まだ片目は血で染まって見えないが使える方の目で辺りを見回してみた
「あ〜京八なら僕の後ろにいるよ」
そう言って横に寄った龍紀、その後ろでは大きな寝息をたてて寝ている京八がいたのであった
「こんのバカは、どうしてたかと思ったら今まで寝てたとはね」
「まぁまあジャッキー、京八だって頑張ったんだと思うし許してあげて」
「ちょっと許す前にアイツの顔に一発だけ良いかしら?」
「えっと、あ〜・・・・どうぞ...。」
「よしっ!、決まりね」
この後、京八の叫び声はまるで断末魔の叫びのような声でしたとさ・・・・・。
[〜 少し時間は進んで 〜]
「ヒリ ヒリ)) 痛ってぇなジャッキー!、俺が何をしたってんだよ?」
「へー、私が死を覚悟で戦ってたのにアンタは心地よく寝てたみたいね〜」
「ただ寝てねぇよ! それはお前の誤解なんだって!?、俺も俺なりに頑張ったんだぜ?」
「そうなんだー、それにしては怪我の一つも無いわね」
ジャッキーの口から次々と京八への追求の言葉が飛び出してくるが、そこに龍紀が割って入ると話題を変えるためにこんな事を言った
「ま、まぁジャッキー、その話は置いといて友間と蘇芳を捜そうよ、それにシセラならもう大丈夫だと思うよ」
「えっ?、それってどういう事なの龍紀?」
「まーそれはシセラの近くには友間と蘇芳がいると思うし、それに彼女もそろそろで友間のところに到着すると思うしね」
「んっ彼女?、それって誰なの?」
「んーと、何か『運命のパートナー』って言ってたと思うよ」
「へー運命のパートナ・・・・・、えっ!って事は友間の“彼女”なの!?」
「僕たちも聞いてみたんだけど、それについては彼女が口を閉ざしたままなんだよね」
「まぁその事については置いとくとして、シセラが友間と蘇芳と一緒にいるのなら二人を捜しましょ、それにだとしたら土神もいると思うから恨みを倍返しで返さなきゃね」
土神のことを考えてなのかニヤッと微笑んだジャッキー、だがその笑みには殺意を含まれている感じがして京八は苦笑いを浮かべたのであった