ダーク・ファンタジー小説
- Re: スキルワールド ( No.63 )
- 日時: 2018/08/14 17:10
- 名前: マシュ&マロ (ID: BB67RT0Y)
「アンタらが今回の黒幕ってとこかい?」
そう言うと美香は目の前の気絶したドルスを背負うノアに少し威圧的な口調で聞いた
「いかにも、こんな姿ではあるが今回の元凶であり後に起こる事の元凶でもある」
「へー、今度は何するのか楽しみだわね」
「まあいい、俺達はそろそろ身を引かせてもらうぞ」
そう言ってノアは電脳世界に移動するためスキルを発動しようとしたのだが・・・・・・。
「?、・・・・・これは....?」
「あーまた電脳世界とやらに引き込まれたら面倒だから一時的にスキルを封印してある」
「チッ!、また今度は厄介なことを」
「そう怒るなって、ほんの一時間で元に戻るぞ?。まぁ生きてたらの話だけどね」
「俺をこの場で殺そうという魂胆か?」
「いいや違うねぇ、私が言ってるのは『コレ』の話」
そう言って美香の手にリモコンのようなモノが現れ、美香はさらに話を続けた
「確かドルスって方の部下に土神っていたよね?」
「ああ確かにドルスの部下にいたが、それがどうした」
「そしてその土神が友間たちとゲームを楽しむために港全体に爆弾を仕掛けているのよね、この意味が分かる?」
「・・・・・・・・・・・・・・・まさか」
「そう! その通り、そして私が今持ってるのが起爆スイッチでありスキルを発動できないアンタの命を握ってるわけ」
「まさか、このような形で追い詰められるとはな」
「そゆこと。これでアンタらがこの世から消えて少しは世間が大人しくなるってもんね」
「なら、サッサッと押してお前は弟と一緒に道連れになるがいい」
「そこんとこは心配ご無用、ベッ ((カチッ!」
スイッチが押されノアの目の前から友間と舌を出している美香の姿が消える、そのとたんノアの周りで爆発音が聞こえノア自身も爆発に巻き込まれたのであった
[〜 場所は変わり時間も過ぎる 〜]
友間は今、なぜか布団に眠っている自分自身を夢の中で見ている状況だった
「・・・・こんな変な夢も見るもんなんだな?」
そう友間が言っていると夢の中で誰かに思いっきり頬を引っ張られた感覚がして目を覚ました
「いでででででで・・・・・、ってかココは?」
すると友間の目に頬を引っ張って遊んでいる美香の姿が映った
「お姉ちゃん....、何してるの?」
「んっ?、ああ暇潰しでね♪」
「いやいや、普通は寝ている弟の頬を引っ張ったりしませんよ」
そんなツッコミを入れながら起き上がった友間、それと戦ってる最中は気づかなかったが友間自身かなり疲労が溜まっていたようだ
「あー体が重いし頭がだるく感じる、あっ! それと京八やジャッキーは?」
「んっ、えーとアッチだ」
美香に指で示された方を見てみて友間は安心した、皆はぐっすり眠っていた
「良かったぁー」
「安心するのも速いぞ?、京八の場合は背骨に亀裂があるしジャッキーの方は片腕の骨折に更には片目に血が付いてるから間違ったら失明の可能性があるな」
「ストラングには報告したの?」
「いや、私のタイミングでやろうかと思ってな」
「そこは速くやってよお姉ちゃんッ!?」
「はいはい分かった友間、今やるよ」
そう言って美香は自身のスマホを取り出すとストラングの基地に電話をかけた
[〜 ストラング 〜]
「んっ?、もしもし美香か? 任務を任せてから1週間ぐらいになるが元気にしてるのか?」
そう言って美香からの電話に出たのはストラング基地の所長である金森 剛ことボスだった
「んっ、アイツらがとうとう任務を完遂したのか!?。思ってたより早いな、えっ? 怪我人がいるのか・・・・・ああ分かった直ぐに手配する」
そんなボスのところへ別の着信が来たのであった
「悪いな美香、別の着信が入ってしまった・・・・・・・何だよそう怒るなって、じゃあまたな((ピッ!」
そう言って美香からの電話を切るともう一方からの電話をとった
「金森だ・・・・・・んっ、まだ事態は収集が着かないのか・・・・・分かったすぐに向かうよ」
そう言ってボスは誰かからの電話を切ると早足で何処かへと向かった
[〜 少し時間が経って 〜]
ボスは何か急いだ様子で廊下を通っていると立ち止まって何かの部屋に入っていった
「事態の状況は今のところどうなってるんだ」
ドアが開いて中へと入るボス、そう言っていると近くにいた研究員らしき人物からこう言われた
「何者かが強引にストラングの内部情報に侵入しようとしているのですが、あまりにも強力すぎて時間を稼ぐので精一杯です」
「ウラジミールは呼んであるのか?、アイツなら何とかできるはずだ」
そう言ってボスが目の前にある巨大なスクリーンに映っている砂嵐を見ていると研究員にこう告げられた
「いえ・・・その...、ウラジミールは外部からの任務で席を空けていまして」
「あーこんな時にか、まあいい出来る限りで侵入されるまでの時間を稼いでくれ、そしたら・・・・・・」
「ボスッ!!、突破されましたツ!」
その声が聞こえて向き変えるボス、するとそのとたん部屋の照明が消えて非常用の照明が弱々しく辺りを照らした
「一体どうなってるんだ、.....早急に警備隊を巡回させろ、それと研究員は電源が戻りしだいに事態の対処を急げ!、残りは俺と一緒に基地の心臓部の確認をしに行くぞ!」
そうして作業を開始しようとした時だった、巨大なスクリーンに水色のガラスで作られた仮面を着けている男らしき人物の顔が現れた
『やあストラングの諸君、我はノア・デスオメガである』
「何だこのふざけた格好をしている奴は?」
『ストラングの所長である金森 剛に告ぐ、「貴様らにとっての安らぐ場所などもうすぐ無くなる」これは警告ではない予言である。』
そう言い残して画面から消えたノア、そのあと電源が戻り部屋が明るくなる
「・・・・・・ノア・デスオメガ...。」
ボスはそう呟き一人その名について考え込んだ・・・・・・・。
【第一・完】