ダーク・ファンタジー小説

Re: スキルワールド ( No.69 )
日時: 2018/10/07 21:46
名前: マシュ&マロ (ID: 1l.7ltSh)


 友間の体調が回復して2日が経った。ようやくベッドから解放され今日は体の鈍りを直しに訓練場という所へ向かっている。


 「やっぱ3カ月も動かないでいると体ってダメになるな〜」


 歩くことにも少し苦労していると遠くの方から微かだが音が聞こえてきた。


 「やっと着いたー、ストラングって迷路みたいに複雑で広いから分かりにくいんだよな〜」


 そう独り言を呟いていると誰かに後ろから声で引き止められ振り返ってみた。


 「あっ、京八!」


 「よっ!、もう動いちまっても良いのかよ?」


 「んーまあ、でも今日は軽い運動にしとくよ。その方が怪我もしないと思うし」


 「おう! そうか。じゃあ俺も付き合うぜ」


 「ありがと、それだったら助かるよ」


 友間と京八は二人で歩き前へと進んでいく。すると訓練場へ行く途中、京八にこんな事を聞かれた。


 「黒奈さ、ノアとかドルスの言ってた事どう思う?」


 突然のことで返答に遅れてしまったが友間は迷わずある言葉を口にした。


 「えーと、何て言ってたんだっけ?」


 「いやいやお前な〜、なんか世界をどうとかって言ってたろ?」


 「あーそれか!。 んー・・・・あの二人のことだから世界征服とかじゃない?」


 「いや! それスラスラと言える事じゃねぇだろ!?」


 「え?、そうかな?」


 キョトンとした顔で自分を見返され京八は終始呆れたが気にせず続けた。


 「それと土神の件もあるだろ?、あいつ裏じゃ“トリガー”ってのを売っててかなり精通してたらしからな。しかもその土神の上司がドルスって事は絶対ドルスが大量トリガーでも持ってるだろうしよ」


 「トリガー...か、あれはちょっと厄介だよね」


 二人が会話をしていると通路が2つに別れており右が[実戦]で左が[基礎]というプラカードが貼られていた。


 「何で二つに別れてるの京八?」


 「えーとな“実戦”ってのは専用の仮想地帯っていう実戦を想定した戦いができる場所だな。そんで“基礎”ってのは、んー・・・・陸上とかのトラックとかをイメージしとけば良いさ。 まっ、今回俺らが用あんのは基礎の方だな」


 そう言って左の通路へと曲がって行った京八、友間も慌てて京八の後ろを追うが すると通路の後ろの方にある実戦ルームから何かが吹き飛ぶような音が響いてきた。


 「おっ、気にしねぇでいいぞー。あんな音なんてあっちの方じゃ日常茶飯事だからな」


 「じ、じゃあ俺はあっちの方に入るのは遠慮しとくよ」


 「まっ、そうだな。あんな所には血に飢えてる化け物しかいねぇからな。 んっ、着いたぜ黒奈」


 友間の目には一つの鉄のドアが映り、京八はそれを開ける。そしてこの先には何が待っているのだろうか?