ダーク・ファンタジー小説

Re: survive -5日間のデスゲーム- ( No.3 )
日時: 2018/07/12 23:38
名前: かめのて (ID: zKALihrN)

【1日目〜7:50〜】



「とにかく、先生達以外はみんないるね?」
「ああ」

信一の問いに野球部エースの真幸が答える。

「んで、どうすんの?このまま『ウラギリモノ』探しかい?」

美々が笑いながら誰に問うでもなく言う。
場を和ませようと思った冗談だったのだろうが、正治ににらまれ、美々は肩をすくませた。

「…とりあえず、この学校の内装を知ることが先決だ。みんな、男女一組で校内を探索して、そうだな…、8時30分になったらここにまた戻ってこよう」

信一が言う。

「それでいいね?」
「うん」
「ああ」

至る所から返事が聞こえた。

「ねえ、待ってよ」

と、そこで小さな声が聞こえた。
見ると、クラス一小柄な少女、江戸川小町がこれまた小さく手をあげていた。

「ホントにここで5日間暮らすの?」
「確かに。…もしかしたら親とか学校があたし達が変な事態に巻き込まれたのに気付いて助けてくれるかも!」

そう言ったのは、おしゃべりで有名な小野由美子。

「…そうかもしれないけど、校外学習は二泊三日の予定だったから、救助が来るのも多分それくらいか、それ以降になりそうだよな」

最上亮の言った一言で、辺りは静まり返る。

「…とりあえず、探索を最優先にしよう。…じゃあ、まず組み分け。なるべく力が均等になるようにね」

信一のその声で、渋々とだが、話し合いが始まった。