ダーク・ファンタジー小説
- Re: 平凡でありたいギャング ( No.3 )
- 日時: 2019/04/22 20:55
- 名前: 枢 (ID: s00TEuml)
高校で出来た新しい友人、天羽美羽と共に帰っていた。
西園寺「美羽ちゃん、その広告って何?」
天羽「これ?何かね〜めっちゃ人気のジムなんだってさ。アイドルも通ってたって噂もあるし
更にインストラクターは超イケメンなんだって!」
天羽はワクワクしながら言ってるが正直何処にワクワクすればいいか分からない。ぶっちゃけ
恋に興味が無いというのが理由だが口に出せるわけがない。
天羽「にしても私の苗字も珍しいっぽいけど…瑠理も名字も珍しいよね」
西園寺「まぁ…否定はしないよ。実際そうだし」
天羽「でもカッコイイ苗字だよね!ザ和風ってカンジ」
西園寺「天羽って発音は少し戸惑うけど字が好きだよ。天の羽って」
天羽はえへへ…と照れる。にしても黒瀬ジムか。少し久遠寺さんに色々調べてもらおうかな?
瑠理は鞄を持ち直し借りている家へ帰った。早速久遠寺は黒瀬ジムのことを調べてくれた。
久遠寺「へぇこりゃあ凄いね。本物の格闘家だってさ。黒瀬龍牙、格闘家では珍しい女性に
人気だった格闘家。彼の登場によって格闘技を観戦するのが好きになったっていう女の人も
多いみたいだね」
西園寺「へ、へぇ…そんなんですか(だから美羽ちゃん、あんなに赤面してたんだ)」
久遠寺が微かに目を開き笑った。
久遠寺「ただの格闘家ってワケじゃなさそうだ」
西園寺「?」
久遠寺「こっちもカラーギャングみたいだね。緑をイメージカラーとするギャング集団テンペスタ
大丈夫、彼らもただのヤンキーの集まりってワケじゃないみたいだし…」
西園寺「そうなんですね」
更に設楽さんは彼と戦ったことがあるらしいと久遠寺は付け足した。
久遠寺「まぁその時のことを詳しく知ってるのは僕よりも医者かな?」
彼に紹介されたのはあるマンションだった。瑠理がインターホンを押すとシルヴィが出てきた。
その後に遅れて白衣を着た男が出てきた。
???「やぁ西園寺瑠理ちゃんだね。シルヴィから聞いてるよ。僕は白石寛治、よろしく。さぁ
中に入りなよ」
白石は彼女を中に入れた。瑠理は黒瀬龍牙と設楽厚平の戦いについて聞いた。
白石「あー戦闘自体は僕は詳しく知らないよ。ただその後の彼の容態は知ってる。よくあんな
怪我で意識を保ってたもんだよ。片目は腫れてたしあちこち打撲傷があってね、普通なら
出血多量で死んでる怪我だよ。黒瀬のほうも同じぐらい重傷だったよ。戦いはシルヴィのほうが
間近で見てたでしょ?」
シルヴィ「うん、黒瀬って人も凄い強くて…どっちも武器は使ってないステゴロだったけど
格闘家なだけあって黒瀬も強かったよ。でも設楽さんも強いよ、まぁ二人は互角だったけど」
そんなに凄いことしてたんだ…。開いた口が塞がらない。