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ダーク・ファンタジー小説
- Re: 異世界戦争 ( No.4 )
- 日時: 2019/05/05 14:25
- 名前: Nahonn (ID: 3nlxUYGs)
俺は、動揺していたのかもしれない。初めて会った少女に、泣かれてしまったり、抱き付かれたり。って待て。俺は思春期の餓鬼かっての。
まあ、実際その動揺のせいで捕まって仕舞ったのだが。
それにしても、あの少女。俺を知っていたようだが、何故知っていたのだろうか。………翌々考えれば、10才という若さで兵長になれば、そいつの噂くらい嫌でも耳に入って来るよな。納得。
というか、捕虜に俺はなったんだぞ?。なんだ、この対応は………。
そこは、まるで接待を受けるかのような場だった。イリミア国の伝統的な飾りで整えられた壁、机の上には豪華な料理に、ワインなどの高そうな酒。到底、ライアのような敵国の少年兵が来るようなところではない。
アイツらの狙いはなんだ?。もしかして、俺からニーラス国を聞き出そうとしている?。それとも恩着せがましいことをして俺に働かせる気か?。
「失礼します。」
そう言って例の少女が入ってきた。さっきは、血まみれの隊服だったが、着替えたのか血は付いていないものを着ていた。少女は、こちらに来ると、一礼をする。
「先程は失礼いたしました。私は、ニーナ=ミリオネート。この国の少年兵の内のひとりです。」
ライアも社交辞令として礼をすると、
「ライア=イーグリオンです。宜しくお願いします。」
と言った。少女………ニーナは、頷くとライアの前に座った。椅子も何もない床にだ。まるでライアが主人、とでもいうような態勢だ。
この少女は何をするつもりなんだ?。
「ライア=イーグリオン様。貴方はこの国の王の息子、つまりは次期王たる方です。」
少女は平淡にそう言った。
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