ダーク・ファンタジー小説

Re: フォルトゥナさん、リ・スタート ( No.10 )
日時: 2019/10/22 10:39
名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)

怒り狂うユーフォンスと暴れ回るザン、理性を失えば攻撃も大振りになって隙が出来ると
予想した夢だったが予想以上にユーフォンスは冷静だった。せめてザンかユーフォンスが
気を失ってくれたら…そう考えていた時、イヴが叫んだ。

『兄さん!もう、やめて…戦わないで!!』

ザンが反応し花蘭も驚き顔を向ける。彼女の手には転がっていたユーフォンスの仮面が
あった。ユーフォンスもそっちに目が行き彼女から掠め取りつけた。

「イヴ…何故止めたんだ」
『ごめんなさい、でも嫌だったから…私は嫌よ。聞こえなかったの?あのフォルトゥナって
子は教主様が復活したって言ってたのに』

花蘭と夢は刀を納める。朝が来た。到着したルネアは全員に声を掛けた。

「ごめんなさい心配をかけてしまって…そしてフォルトゥナ、貴方に礼をしなくては」
「気にしないで。だってノートさんが言ってたんでしょ?困ったときは俺のところに来いって
私は二人の約束を守っただけだから」

仮面の奥でルネアはスッと微笑んだ。