ダーク・ファンタジー小説

Re: 黒蛇殺しの鎮魂歌7ノ赫 ( No.7 )
日時: 2021/02/06 20:26
名前: ひにゃりん (ID: PNMWYXxS)

ーーーメリーーーーー

歩き続け、日が落ちてくるとリリカさんは地面を指差した。
「ここで野宿する。用意をするぞ」
「ゑ!?」
え、ちょっと嘘ですよね。のじゅ……ゑ!?
するとリリカさんはわたしを横目でチラッと見ると
「かたきを取るんだろ?」
そう言われたら、わたしは黙るしかない。
心のなかでそっと、「嫌なやつ」と呟いた。

テントなどの用意が出来たのは、星が1つ2つ見えてきた頃だった。
夕焼けと溶け合った星空、素直に綺麗だと思う。
わたし、なんか流されてるなぁ。今はまだ良いけど。
リリカさんがライターで焚き木に火をつけようとしている。
……なんか、たどたどしいんだけれど、大丈夫?
すると、そこに一匹のリスがテテテと走って来て、リリカさんの前で止まった。
「わぁ!可愛い」
「…………」
リスはわたしとリリカさんをキョロキョロと見回すと、なんとリリカさんのひざに登り始めた。
やばい、リリカさんおっかなさそうだし、危ないよリスちゃん!!
リリカさん何も言わないし、表情も変えないけどそれが逆に怖いから!
しかし特に降ろされたりする事なく、リスはリリカさんの肩まで進み、
到達するとちょこんと座りまでした。
恐る恐るリリカさんのほうを見ると、何故か少し頬を染めている。
……ん?もしかしてこれ、リリカさん。もしかして結構動物好きだったりするの
だろうか。先程からリスに気を使っているのか、焚き火つけも中断してるし……

「 意 外 だ 」

「?。何か言ったか?」
「いえ、何も」
さりげに可愛いところが見れた気がする。