ダーク・ファンタジー小説
- Re: 勇者として召喚されたけど俺YOEEEな件 ( No.9 )
- 日時: 2020/03/20 20:38
- 名前: 自宅の防人 (ID: X1kgwzZ6)
急に体の全感覚が戻り、脳が一気に刺激される
涼しく感じるこれは、風だろうか
硬く、自然のにおいがするこれは、土だろうか
俺は今、地面に寝転がっているのか。
「………ぁあ。」
もう転生したのか。
漫画なんかでは体が変化する激しい痛みにのた打ち回ったりするのだろうけど、
意外と痛みは全然なかった。というより、感覚がなかった
適当に体をほぐすために、体を起こし背伸びをする
「リスポン地点は森と。まぁ、始まりの森的なポジションって言ってたな」
両手をあげて大きく背伸びしていると、いつも着ていた服と違うことに気づく
白と黒の部分ではっきりしており、ズボンは何かの毛皮で作られていた
確か、光陰のケープだっけ。この黒いマフラーみたいなのかっけぇな
周りを見ると、いかにも勇者が使ってそうな神々しい剣と、大変シンプルな盾、そして青いクマのぬいぐるみがあった
「ん?」
よく見てみると、クマのぬいぐるみのお腹のポケットに紙が挟んである
「何だコレ」
『春樹さん、この手紙を読んでいるということは無事につけたのですね!
毛皮のズボンについてはサービスなのでどうぞご自由に!
ステータスは言葉で言うか、もしくは頭の中で「ステータスオープン」と唱えると表示できます!
異世界について何も知らないと困ると思うので、鑑定スキルを追加しておきました!
マカミちゃんについてですが、基本的な戦闘力は備えておりますので、気にせずにお過ごしください!
どうしても連絡が必要な時だけにクマちゃんを使って祈ってください。それでは、よい旅を!』
んんんー??
今さらっととんでもないこと言ったが、それよりも………
「ま、マカミちゃん居なくね??」
いや、まさか一人でどっか行ったのか?
俺が目覚める前にどっかに行ったとしたら、大変だ。
仮にも天界の番犬だ。そこらのゴブリンにやられてぽっくりお亡くなりしてたら大惨事である
「ヤバいっ………」
急いで盾とぬいぐるみを拾い、背中に聖剣をしまおうと……
したが、聖剣はまるで動かないオブジェのように地面から離れなかった
「はい?」