ダーク・ファンタジー小説

Re: 霊障対策課24時! ( No.32 )
日時: 2020/04/21 22:05
名前: 枢木 (ID: xs5T8t9X)


大きな音がした。何事かと鍛錬室を通りがかった愛瑠は覗き窓から中を見た。

そういうことか。

「あ、あの大丈夫ですか?投げておいて難ですけど…」

慧との鍛錬で黎斗は慧に投げ飛ばされていた。上には上がいる、これから色々荒事も

多くなるだろうと思ったため愛瑠は鍛錬室に行くと良い、そう提案した。

二人を見守っていた時哉がこちらを二度見した。

「何こっそり見てるんですか」

「え、何かゴメン」

「なぁっ!?お前、まさか…見てたんじゃねえだろうな!?」

顔を真っ赤にした黎斗が聞いてきた。不味い、ごまかせないぞこれは。

「ほら黎斗君、鍛錬するんでしょう?愛瑠さんはしっかり休んでくださいよ?前の霊障の

疲れの凝っているんでしょう?」

「じゃあお言葉に甘えて…黎斗君、頑張ってね!」

そう言ってから愛瑠はその場を去る。


「あ、いたいた。愛瑠さん」

「お、夏彦君!って何それ!?」

夏彦の手に紙袋がある。何かが沢山詰め込まれ今にも落ちそうだ。隣を歩いている水を操る

女性、水無月佳音も紙袋を持っている。

「よかったぁ愛瑠さん、最近倒れてばっかりだって言ってたけど元気そうでよかったぁ。あ、

このお菓子とジュース、どうぞ!」

「いや、量よ。差し入れレベルの量じゃないでしょうに」

「じゃあ皆で食べましょ」

夏彦と佳音が買ってきたジュースとお菓子で霊障対策課はお疲れ会なるものを開いた。

この会によって黎斗が一気に周りと馴染んだ。