ダーク・ファンタジー小説

Re: 堕ちた少女は全てを喰らい、支配する ( No.4 )
日時: 2020/08/16 13:27
名前: 鈴音 (ID: 0LEStScZ)

それから数日、闇の力の魔法を沢山練習し尽くした。

当然、檻の中でやっているから付近の奴隷に変な目で見られる。

奴隷商に見られたらきっと、価値上がりそうだけど。

「ノアちゃん!私ね、買って貰う事になったの!」

「そうなんだ。良かったね。」

「ノアちゃんもきっともうすぐで買って貰えるよ!」

「そう。まぁ、買って貰っても闇夜で壊しちゃうけど。それよりも、アイは此処に居た方が良い。もっと厳しい生活が待ってる。」

「そう、だね。厳しいかもしれない。でも、此処よりは、自由になれる気がする。檻に居たく無い。もう、縛られたく無いの!!」

「そう。なら、いってらっしゃい。良かったね。」

私はアイにそう言った。

アイは純粋で良いね。二度も絶望を味わった人間とは別物だね。どんな窮地も勇気を出して乗り越える。そんな気がする。きっともう、会えないけど。

翌日、ロイズがやって来た。

「やぁ、元気かな?魔女様!今日が実行日なんでしょ?僕も魔女様の運命を見に来たんだ!多分無いと思うけど、危険があったら力を出すと思う。」

「今は力が無いんじゃ無かったの?」

「色々と長い話になっちゃうけど、僕の大半の魔力は領域にあるんだ。領域に張ってある結界を維持しているのは他でも無い僕だからね。いざとなれば奴隷紋を破壊してくれれば転移で領域に行けるよ!」

ロイズ、凄いな。結界魔法?張りながら喋るとか。器用な事するんだねー。

「あぁ、そう。そういえば、念話を送れるんだよね?付近の奴隷達に自由になりたいか聞いてくれない?」

「うん。まぁ良いよ。えいっ!」

そうロイズは言い、少し経った後に私ににっこり笑い掛けてきた。

「ほぼ全部の奴隷が自由を求めてるね。やっぱり、この国はクズだね。他の国は平等なとこもあるって聞いた事あるけれど、、、」

「じゃ、始めよう。闇夜!」

まず、奴隷紋を破壊して、檻を破壊した。そして、自由を求める奴隷だけ、奴隷紋と檻を破壊した。

「魔女様!奴隷商が僕達の存在に気付いたみたい!近くに居るよ!」

「分かった!夜霧!夢幻!」

周囲に霧を展開し、視界を曇らせ、拘束する。奴隷商は悲鳴をあげていた。

数日間の猛練習により、威力のコントロールや範囲の制御も出来る様になった。

「うがっ!くっ!何だ!視界が…!身動きが…取れない!?」

「ふー。さて、ロイズ?ちゃんとやれるんだよね?じゃ、よろしく。」

「うん!そこの奴隷商。魔女様を絶望させた罪、死に値する。だけど、魔女様の御考えにより半殺しで済む事になった。感謝しろ。」

「ひえっ!ま、魔女!?もしや、あの国王陛下から送られた無能力者が!?」

「魔女様の事を悪く言うな。危うく消しそうになった。」

「ひーっ!命だけは!命だけはぁぁぁ!!!」

「スキル「魔力吸収」発動。」

「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」

奴隷商の魔力を吸収し、瀕死に追い込めた。

「ロイズ〜?他の奴隷への口封じはしておいたけどって、うわ。半殺しって言ったけど、瀕死っぽく無い?」

「魔女様ごめんね〜?魔女様の悪口言ってたから威力制御ミスった!」

「あぁ、そうなんだぁ。まぁいいけど。それよりも、その〜?領域ってのに行くんじゃ無いの?」

「うん。そうだね。ちょっと待ってね。『魔力車』!はい。これで入ってね!」

「馬車っぽいな〜。これで行けるの?」

「うん。車の中で色々説明するね。じゃ、しゅっぱーつ!!」