ダーク・ファンタジー小説

Re: 堕ちた少女は全てを喰らい、支配する ( No.15 )
日時: 2021/09/12 21:52
名前: 雪見餅 (ID: 0LEStScZ)

「私はフィリア、これから宜しく……。」

「シーラよ。宜しくお願いするわ。」

嫉妬がフィリア、色欲がシーラだ。
まぁ、仲良くなれた様で良かったなと思いつつ、闇の領域へと歩き出した。

「二人はどんな経緯でスキルを獲得したの?何であのクソ王国にいたの?」

「私、彼氏いたけど無能力って分かって捨てられた。他の女と一緒に居るのに嫉妬してたら手に入った。結局兵士に捕まった。」

「私は男を魅了し続けたら何か手に入っちゃって、ロヴェリア王国の男も魅了してたら捕まってたよ。」

「二人も色々大変だったんだ……。私は異世界から無理矢理召喚されて、無能力って分かったら奴隷行きになった。本当に、この国は滅びた方が良い。」

全員が一致してこの国は滅びろとそう納得していた。
闇の領域に付き、部屋が無いので屋敷の余り使ってない部屋を貸し出し、そこを寝床にして貰った。

「魔女様!光の魔女クレアが、闇の領域の結界前に居る。魔女様を呼び出してるみたいだから、フィリアとシーラ連れて向かおう。」

「うん!」

光の魔女クレア。
他の魔女ってどんな人物なんだろう。危険なのかなやっぱり。
結界前に皆と共に行った。

「貴女が闇の魔女ノア、ですね?」

「えっと、はい……。一応。」

「貴女の領域は戦争を行いました。戦はあってはならない行為ですので、取り締まりに来ました。」

「光の魔女クレアだっけ。僕達は一方的に仕掛けられただけなのに、ロヴェリア王国に取り締まりには行かないんだ……。」

「あの国は皆が平等、争いをする国では無いのです。取り締まる必要性が御座いません。」

何だろう。何か理不尽な気がする。
とっても、抗議したい。

「貴女は、何も知らない世界に召喚されて能力が無いと言われ奴隷に堕とされたら、どう思う?」

「全ての人間は平等であるべきなのです。それは取り締まらなくてはいけませんね。」

「今言った事は、私が体験した事で、それはロヴェリア王国で起こった出来事です。ロヴェリア王国は無能力者を下に見ています。」

「……。それは一体何故……?分かりました、貴女達を信じましょう。ですが次は許しません。」

光の魔女クレアは全ての人間は平等であるべきで、戦いは良くない。
圧倒的な平和主義者って事が分かった。
後は、意外に真実を知らなくて騙されている事を。