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【魔女外伝 壱】

「闇の魔女が引き継がれましたか……。」

「クレア様、闇の魔女の再出現御座いますか……？」

「はい、ですが今回の魔女は敵対するかは分かりません。一度、様子を見ましょう。他の魔女も様子見でしょう？暫くは大人しく。」

控えていた部下にそう指示を出すと、机に置いていた茶を飲み干す。
闇の魔女は自身にとっての弱点でもある。
前の魔女は明確な敵意を見せて襲って来たから良いものの、思惑の分からない敵意となると困ります。

前の闇の魔女は、世界を憎み全てを壊そうとしていた。
私がその理由を知ったのは、倒した後だけれども。
その理由は余りにも切実で、私が触れて来なかった裏の世界、世の中の全てを教えてくれた。
理由を知ればそうなったのも当然だと頷ける。
次にこんな人々が産まれないよう、私が人々を導くしかない。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　第1章 堕天使希空 完結