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ダーク・ファンタジー小説
- Re: この馬鹿馬鹿しい世界にも……【※注意書をお読みください】 ( No.178 )
- 日時: 2021/06/24 06:04
- 名前: ぶたの丸焼き ◆ytYskFWcig (ID: OLpT7hrD)
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結局、おばあちゃんにわたしのおかあさんについて聞くことはしなかった。
理由は、わからない。
でもたぶん、壊したくなかったからだと思う。きっと、この日常を。
おばあちゃんも、おかあさんが来たことを伝えても、「大変だったね」としか言わなかった。おかあさんについて教えてくれる気は、ないらしい。
これでいいんだ。
「いってきまーす」
わたしはほうきを掴んで、外へ出た。
いつものように、ふたりがついてくる。
「ましろ! 今度ボクも乗せてニャ!」
「気をつけて飛ぶのよ」
「はいはい! わかってるから!」
ほうきにまたがって、詠唱を始める。
「と、【飛んで】」
『命令口調で!』
ナギーから叱責の言葉を受けた。
「【飛べ】!」
すると、わたしを中心に下向きの風が発生した。なんだっけ、なんとか気流? だと思う。
「ひゃああああああああ!!」
わたしは地面に弾き飛ばされるような格好で、空中に投げ出された。
いつもの景色。いつもの日常。
いつも通りが、一番だよ。
第一幕【完】
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