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ダーク・ファンタジー小説
- Re: 魔法学校は絶対的階級社会 ( No.2 )
- 日時: 2020/12/08 21:24
- 名前: リリ (ID: OYJCn7rx)
恋雪は呑気に歩いていた。
後ろから自転車のキーンとした音が聞こえる。
「恋雪ー!」
誰が私を呼んでいるんだろう。
ユウじゃない!
「ユウっ!」
ユウは私に追いついた。
ユウはクラス1の秀才。初級ワープホールを創ることなど雑作でもない。
なのになんで自転車で登校しているのか。
恋雪はフシギでならなかった。
「なんで自転車で登校してるの。」
「スッキリとした空気を吸いたいんだ!
朝の空気は僕のエネルギーを膨らませてくれる。」
ユウの言っていることは本当だ。
朝は魔族のはなつ邪気が少ないからすごしすい。
大切な魔法の儀式は朝行われる。
この世界で一番の魔法祭、大魔法士導祭も朝行われる。
「へえ。」
あれ?ユウ、自転車で呑気に登校してていいのかな。
今日は研修授業があるからユウはもう行かなくちゃいけないんじゃない。
「ユウ。研修授業は?」
「あゝ。早く行かないとな。エン嬢が怒ってしまう。」
「じゃあね。」
ユウは素早く初級ワープホールを創って行ってしまった。
ユウはクラス1の秀才だから研修授業を忘れる筈がない。
ユウは記憶力がいいから覚えているはずだし、
忘れていても、暗記魔法をかけてあるから……
うーん?なんでユウは忘れてたフリをしたんだろう。
恋雪は分からなかった。
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