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ダーク・ファンタジー小説
- Re: リアルデスゲーム〜死の創作〜毎週火曜投稿(暇な時投稿)) ( No.25 )
- 日時: 2021/12/28 11:16
- 名前: 林奈 (ID: ItwoYh8q)
第四章 歌
5.真実
俺はまずリビングに向かった。リビングには母と、緋那がいた。
母は台所で料理していて、緋那は母と楽しそうに話していた。
もし母が死ななかったらこんな未来があったのかもしれない。
皆で笑っている未来が。
そう思った。でも、もう過去には縋らない。
ただ未来を向いて、歩いてゆく。
緋那は俺に気づくと、不思議そうに首をかしげる。
「どうした兄貴?どうしてそんな悲しそうな顔してんの?」
俺は初めて気づいた。今、悲しみに満ちた顔をしていることに。
俺はなんでもない。と笑った。
ただ幸せな未来を映した家族。偽物ではあるけど幸せだ。
俺はそっと「ありがとう」と呟き、リビングから出ていく。
最後に父の部屋へと向かった。
父の部屋では父は椅子に座り、本を読んでいた。俺が声をかけるとやっと気づき、本を閉じる。
俺の顔つきを見て何かを察したらしく「そうか」と呟いた。
俺は話し始める。この家族が偽ものである事。ここは現実じゃないこと。俺が話し終えると、父が口を開いた。
「この世界が本物ではないことは知ってる。現実に何があったかも
でも、せめてこの世界では、家族全員が笑っていてほしかった。」
その言葉を言うと、父は立ち上がった。足からどんどんと体が消えていく。
俺は幸せだった。
そう呟くと同時に父は消え、俺も意識を失った。
第四章終了
こんにちは!林奈です。
第四章が終わり、第五章へと入ります。
先取り情報。第五章の主人公は...
y...二斗です。
優が主人公になるのはもっと後です。ストーリー上。
二斗はいいやつなのか?悪いやつなのか?
というかそもそも夕のダークサイドって本当なのか?
それはまた次章で!
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