ダーク・ファンタジー小説
- Re: 命が星を焦がす時 ( No.11 )
- 日時: 2021/05/23 02:51
- 名前: 大根味の味噌煮 (ID: T3oqfZAk)
「エリヤ、短剣でも遠距離相手に立ち向かう方法はある、なんだと思う?」
突然そう聞かれた。
「うーん…」
無理矢理敵に接近して切る?
…いやいや、隙を見せる可能性があるし、そもそも相手が複数だったらこの戦法は通用しないし。
だったら、短剣を投げて敵に当てる?
…リスクが大きすぎる、これも相手が複数だったら通用しないし。
うーーーーん…どうすれば?
「分かりません!!」
結局、分からなかった。
正直短剣で遠距離相手に立ち向かう方法なんてないでしょ?
「ははっ、そっか、まあ分からないよな。
正解は、『その短剣で相手の球を弾きながら進む』だ。」
…
は?
え、え、無理じゃないの?
「まあ、そんな嫌な顔すんなって、俺が練習相手になってやる。」
「え、あ、はい…」
「よし、今から撃つぞ。しっかり球を弾け、そして俺に向かってくるんだ。」
…え?ほんとにこんなことできるの??
そんなことを考えてる最中、メリアは突然撃ってきた。
「弾け弾け、さもないと死んじまうぞ!!」
「あーもう、どうにでもなれえ!!」
そう叫びながら、メリアから放たれる球を弾きメリアに向かっていく。
「近くまで来たな…」
メリアがそう囁いた。
…何か来る!
「せいやァッ!!」
突然、メリアの持っていた銃が片手で持てる電磁ナイフへと変わった。
それと同時にメリアの左手から、シャボン玉が発せられた。
「ぐッ!?」
シャボン玉に当たり、中に溜まっていた水が破裂する。
「まさか…っ!」
この状態で電磁ナイフを使われたら、確実に感電する。
明らかにまずい状況になってる。
「ちょっと、これ、遠距離相手への訓練じゃないんですか!?」
「え?あ、そうか。言い忘れてたな。」
「ここでは、遠距離と近距離、どちらも使いこなしてくる奴相手との訓練もするんだ。」
「へ…?」
「すまんすまん、言い忘れてた。」
「それはいいとして、訓練はこれで終わりか?」
「っ…!!」