ダーク・ファンタジー小説

Re: 命が星を焦がす時(題名が定まりません…) ( No.5 )
日時: 2021/05/10 21:40
名前: 大根味噌煮 (ID: T3oqfZAk)

エリヤ「ッ…くっ!」
耳が弾け飛びそうなほどの音量、体が吹き飛んでしまいそうな振動。
素早く、そしておぞましい音が私の耳の中でこだまする。
エリヤ「アアァッ!!!!痛い!!痛いっ!!」
鼓膜が弾け飛びそうなほど酷い。
エリヤ「っ…止めなきゃ…っ」
気が狂ったのか、私はゆっくりと幻魂獣のトロンボーンへとゆっくり近づいていく。
ゆっくり、ゆっくりと。
エリヤ「うっ…ぐっ!」
耳から血が出てきた。
やばい、とにかくやばい。
エリヤ「っっ…!!」
気を失いそうになるが、なんとか自我を保つ。

ゆっくり、ゆっくりと幻魂獣に近寄る。
なんとか幻魂獣のトロンボーンへと近づいた時には、もう何も聞こえなくなっていた。
振動による痛みが体を蝕む。
エリヤ「こ…れでっ…」
包丁をトロンボーンに突き刺した。
「ヴ…ヴググ…ヴアアアアッ!!!!!!!!」
幻魂獣はトロンボーンを右手で押さえ、突然トロンボーンを右手に装着し、そのトロンボーンを私に投げつけた。
「っ…!!」
死を覚悟した。
目の前が真っ黒になる寸前、見覚えのある人が見えた。
その人は口を開けて、私に何かを伝えた。
でも私にはわからなかった。