ダーク・ファンタジー小説

Re: 世界の定め ( No.2 )
日時: 2021/06/14 19:56
名前: ユリ (ID: HAhG.g1E)
参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=13069

第一話 いなくなる。

神尾由美です!こんにちは!今日は成人式で、今は成人式が終わって、幼なじみと帰ってる所。幼なじみとは杏ちゃんのことだよ。でも今、杏ちゃんは真っ蒼な顔してお母さんと電話で喋ってるんだよね、なに喋ってるんだろ、気になる~。あ、電話切ってこっち向いた。
「裕美ちゃん、大変なの。私の弟の、バカたれの、勇太が……。いなくなったの!?」
「ええええぇえ!?」
勇太君は、年齢三歳。迷子になったら、即、車に轢かれて、さよならだよ!?
私は、死の精霊で、時間を止めたりもできるんだけど、こういう命関係では時間を止めてはいけなくなってるの。理由は、人数がおかしくなるから。人がひとり死んだら、人がひとり生まれる。もしかして、今日は私の家のきょうだいが生まれる日。そのために、勇太君が死ぬってこと!?
しょうがない、これは私の自己責任よ。まず、勇太君がどこにいるかを力で調べる。そのためには、見られない場所じゃないと。
「どうしたの?裕美ちゃん。何か思いつめてるようだけど。私のことだけど、探してくれないってい
 うお願い、やっぱり無理かな?」
「いや、絶対に見つけてみせるよ。そうだ、おトイレってあるかな。ちょっとおトイレ行きたくなっ
 ちゃった」
「そうだね、行ったときにシャ―だなんてかっこ悪いもん。そこを左に曲がったら、コンビニがある
 はずだから、そこの中にどうせあるよ。それ使わせてもらいな」
「うん。ごめんね。私は東の方を探すから、西の方を探してて。頑張ろうね」
「うん。よろしくね。本当にごめん。気楽な宿泊のつもりだったのに」
「大丈夫。じゃ」
「見つけたら連絡頂戴ね」
「あのばかたれ」
アハハハハ……。ばかたれって。
えっと、左に曲がったらコンビニね。本当だ。
カランカラン。
「いらっしゃいませ」
ごめんなさい、定員さん。今日はおトイレだけなんです。
「おトイレって、どこですか?」
「ああ。奥にありますよ」
奥…奥……。本当だ。
ガチャ。
うっ、コンビニのトイレ、くっさ!!しょうがない、魔法魔法。
「勇太の場所」
脳内に映像が流れだした。ここは、あ、このコンビニの近くだ。でも、コンビニの近くって車超走ってたよね。ああ!?轢かれそう。次は、時間を止める魔法ね。
「時間よ、止まれ」
私が違反をしていることは、分かっている。でも、私の家族が生まれるせいだ。どっちも助けたい……絶対に連れださないと!!!