ダーク・ファンタジー小説

Re: 華 ( No.2 )
日時: 2021/08/07 18:38
名前: ダリア (ID: 7TIkZQxU)

【壱】

明日でやっと高校生になって2回目の長い休みがくる。そう。夏休みだ。

今日は夏休み前の先生の退屈な話を聞かなければいけなかった。

先生が退屈な話をしている間、私は隣の席の圭を見ていた。
好きとかそういうのではなく、圭の様子がいつもと違って見えた気がした。
圭はいつもうるさいやつで先生の話のときはいつも「いい加減静かにしろ!」と怒られているような奴だった。

そんな圭が今日はやけに静かだ。
圭は窓側の席でグラウンドを見ている。

そして、怯えている。

圭の他にもグラウンドを見ている人はいた。
それなのに怯えているのは圭だけだった。
圭だけが怯えているということは、圭にしか見えていないものがあるのか、圭の体調があまりにも悪く、その様子を私が勝手に怯えている。と感じ取ったのか。のどちらかだった。

その答えはすぐに分かることになった。






圭は「なんなんだよ…。あの白いの…。」と、か弱い声で言った。
私は驚いてとっさにグラウンドを見た。
その瞬間、息ができなくなるように感じた。












いたのだ。
全身白い服のナニカが…。
ずっとクネクネしており足の形がおかしな奴だった。
一目見てわかった。
コレは人間ではない。と。





>>03