ダーク・ファンタジー小説
- Re: 神が導く学園生活 ( No.16 )
- 日時: 2022/02/23 18:23
- 名前: ベリー ◆mSY4O00yDc (ID: Ga5FD7ZE)
「えぇ!コウ降格したの?!」
昼休み。俺ことコウを含むいつもの4人組はまたラナの席に集まっていた。
「なんでラナが助けたのに降格なんだ?よし、講義してこよう」
クロはいつもいつもラナが関わってると先生に講義しようとするよな。俺はいつものようにクロを止める。
「俺は良いから。」
「コウの為じゃない。ラナのためだ。」
俺がクロを止めると少し攻撃的に俺に言う。結構それ傷ついたぞ?!
「いいから、クロ。」
ラナはクロを収める。するとクロは子犬の如くすぐ座り直す。なんでクロはラナに対してこう、奴隷なんだ。
「うーん。次にコウとラナが黄梅に上がれるイベントと言ったら...」
タミはうーんと唸りながら考える。俺達は入学したばかりのためイマイチ学校のイベント等分からない。
「そうですね... 夏休み前の戦闘試験ならランクアップを狙えますよ!」
唐突に割り込んでくる大人っぽい声に対し、無邪気な子供のように跳ね回る声。この声は。俺たちの担任ヘル先生だ。
「戦闘試験?!なんですかそれ!」
食いついたのはタミだ。
「はい。戦闘試験はこの学校の森にある洞窟で行う行事です。ダンジョン探索と言ったらわかりやすいですかね?入学式の際のランク判定と時と同じで、魔法石をたくさん持ち帰ってきた人ほどランクアップを狙えますよ」
するとタミはパチンと指を鳴らす。
「それじゃんっ!ピッタシだよ!せんせー!ランクアップするためにはどうしたらいいですか?」
タミは真剣に先生に聞いてくれる。何気に俺たちのことを気にしてくれてるんだな。周りの人を巻き込んでキャッホーイ!やる迷惑人と思っていたがそうでも無いらしい。
「そうですねぇ。魔法の精度を鍛えていたら有利に動けるかもしれませんね。」
するとタミとクロの顔がパァァっと明るくなる。
「よぉし!明日から特訓するよ!」
タミが片手をグーにして宙に上げる。クロもうんうんと頷く。ラナはいつもの無表情だ。
まあ頑張ったらいいんじゃないかな?
「ラナ!クロ!コウ!明日朝から特訓場集合ね!」
まてまてまて俺も入ってるのか?!いや、そんな予感はしていたが...俺も行くのか...
ここで嫌って言え...ないんだよな。空気的に。先生も居るし皆頑張るぞ!っていう雰囲気をタミが出してるから。
仕方ない。行くか。朝早くならいつも登校してるし。
「よぉし!全員黄梅目指して頑張るぞぉぉ!」
タミが両手を上げて大声で叫ぶ。いや、クロとタミ既に黄梅じゃねぇか...
俺は呆れながらため息をついた。でも、心のどこかで少しワクワクしてる部分もあるんだよな。
コウ、日常編 〜完〜