ダーク・ファンタジー小説
- Re: 神が導く学園生活 ( No.6 )
- 日時: 2022/01/14 21:28
- 名前: ベリー ◆mSY4O00yDc (ID: Mu5Txw/v)
俺の名前は赤魔 光 正道光魔法学園に入学した"ただの人類"だ。炎系統魔法の使い手だ。今は入学早々変わり者に絡まれて...いや、俺から絡んだのか?
まあともかく4人組が集まった。
金髪黄色目の恐らく雷系統の使い手であろうエルフの子だ。名前はカタバミ・エルフ・ガベーラ。
黒髪黒目の恐らく光系統使い手の少年。名前は暗狼 牙
そして問題児であり、この4人が集まるきっかけとなった人。白髪に水色の毛先。緋色の目。適正属性が分からない不気味な少女。ラナンキュー・ローズ。
このラナンキューが先生の話を聞いていなく、次の授業の場所を教えてあげている所だ。
次の授業は国、学園ランク付けで場所は学園裏の森だ。
俺達はそこへ向かっているところだったり別に4人集まる必要ないがカタバミが必要に集まりたいとか言うから集まってる状況だ。
「ランク付けとか怖い行事1人じゃ寂しいじゃん?4人いれば最強よ!」
カタバミが訳分からん理論を並べる。俺達はコイツの訳分からん理由で付き合わされてるのか...いや、絡んだのは俺からなんだけど。今更コイツらに絡んだことを後悔する。
「...」
さっき出会ったばかりの4人だ。会話が続かない...し、ラナンキューに限っては会話をしようともしない。俺達との馴れ合いはしないってか。
「あだ名決めよっ!」
沈黙に嫌気が指したのかカタバミが話題をふる。あだ名って...この後も関わり合うつもりか?なんか鬱陶しいと俺達は感じる。
「ラナはラナだよな」
否。ここに話に食いつくやつが1名。クロだ。
「ラナンキューって呼びにくいよね!ラナでいい?」
カタバミはラナンキューに同意を求める。ラナンキューは今まで我ここに在らずと言ったようにボーッと外を見ていた。名前を呼ばれラナンキューはこちらへ視線を寄越す。
「...えぇ」
俺達と余り関わりたくないのかラナンキューは嫌そうな顔をうかべる。
「いいじゃんいいじゃん!ね!ラナ!」
カタバミは勝手にラナよびを始める。ラナは心底嫌そうな顔を浮かべる。しかし、カタバミは気にした様子もなくニコニコしている。
「もう何でもいい...」
ラナンキューは諦めたのか了承を下す。カタバミはぱぁっと顔が明るくなる。しかし、それ以上にクロがキラキラと顔を輝かせる。まるで主人に褒められた犬の様だ。何気に常識人って俺だけなのか?
「で、ラナンキューはそれでいいのか?」
ラナンキューが困ってるかもしれないため一応助け舟を出してみる。
「余計なお世話。あとラナ。」
意外とラナというあだ名は気に入ってるようだ。そんな素振り見せなかったぞ?!もしかしてあれか?表情と心情が真逆のタイプなのか?
余計なお世話と言われ心に風穴が空いたように心が痛む。お節介だったか...
「ごめん。コウは、コウ?」
俺が傷心している事がラナンキュー...いや、ラナにも分かったのだろうか。ラナに気を使わせてしまった。そのせいかなんかクロに睨まれてる気がする。あと、俺の名前を呼んだのはあだ名の事だろうか。話が飛ぶやつだな。
「コウはこーくん?」
「やめてくれ」
カタバミが無邪気に俺のあだ名を考えると俺は即座に却下した。こーくんとか幼児かよ。俺はもう10だ。もうすぐ成人するんだ。そんなあだ名はいらねぇよ。
「じゃあコウはコウか。クロも、クロかな?」
「そうだな」
クロも俺と同じことを考えていたのか即座にあだ名を却下する。俺とクロの名前は2文字だからな。あだ名の付けようがない。カタバミは...
「タミ...」
ラナがボソッと呟く。タミ...あんまセンス無いな。
「タミ...いい名前だな!それがいいっ!」
クロが凄い勢いでカタバミのあだ名を決める。クロ...冷静そうな性格だがラナに関わるとバカになるな。カタバミもバカだしラナも関わろうとしないから...うん。俺だけだな。常識人。
「タミかぁ。うん!タミでいいよっ!」
カタバミ...タミは一瞬微妙な顔をするが直ぐに明るい顔になる。タミ...漢字に直すと萌、萠、芽、民...芽が1番しっくりくるな。まあ、漢字よりカタカナの方がしっくりくるな。タミとラナとクロと俺か... 人とはなるべく沢山関わりたいがこのメンツは濃すぎて疲れるな。ちょっと関わるのは控えたいところだが...これからも関わりが深くなりそうなのは気のせいか?
「着いたな」
クロが呟く。そこには木の大きなゲートがあり、そこにはアインスの生徒や先生が集まっていた。これからランク付けが始まるのか...
俺は不安と嬉しさで複雑な気持ちと実感がない気持ちで溢れていた。
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