ダーク・ファンタジー小説

Re: 神が導く学園生活 ( No.7 )
日時: 2022/01/14 00:27
名前: ベリー ◆mSY4O00yDc (ID: gfjj6X5m)

どーも!私カタバミ・エルフ・ガベーラ!エルフだよぉー!
私は今ランク付けの授業で学園裏の森で戦闘やってまーす!あ、クロとコウとラナもいるよ!

「壱・気砲!」

雷、嵐、天系統に属する気魔法。私はそれを唱えると目に見えない砲弾がモンスターに向かって、モンスターをやっつける。
気魔法は目に見えない空気を操る魔法で、エルフ一族が最も得意とする魔法なんだ!
って自慢してる場合じゃないや。この周りのモンスターを片付けないと!

ランク付けのルールは簡単。森にいるモンスターをやっつけて手に入る魔法石を持ち帰ること。グループ行動も可能。人のものを奪うのも可能。とにかく魔法石を時間内に持ち帰って、その数でランクが決まる。
私たちはグループの方が集まるからという理由でかたまりながら行動している。

「アン・ブレイズ!ブレイズ!ブレイズ!」

コウが叫びながら周囲のモンスターを焼き尽くしていく。炎魔法だ。炎系統の中で最も強い魔法で学生で使える人はまず居ない。まあ、炎系統の魔法ってほとんど焼き尽くす魔法だから威力以外の違い分からないんだけどね!でも、悪魔みたいな見た目してるけど実力はこの中で1番上かもしれない…… コウ、心の中で悪魔なんて言ってごめんね?

「……」

ラナは無言でモンスターを1匹づつ凍らせ散らす。
その塵が太陽の光を反射して綺麗だなーと眺める。

「タミ。手。止まってる。」

おっとラナに注意されちゃった。つい綺麗で見とれちゃったよ。
ラナが使ってるのは無口頭魔法の壱・氷雪。無口頭魔法は本当にその呪文を極めないと使えない難しい技術だ。でも、ほとんどの人はひとつの呪文を極めるより他の呪文を満遍なく鍛えた方が強いから余り使える人は居ないんだけどね。氷雪を無口頭で出せるってことは、ラナは氷魔法を重点的に鍛えてるのかな?まあ、ラナと氷って性格とか似てるしね。案外そういうの気にしてるのかな?
あっ、ちなみに私も無口頭魔法使えるんだよ!雷、嵐、天系統の最弱の気魔法だけどね。エルフは幼少期から気魔法を鍛えられるからほとんどのエルフは使えるんだよね。特別感ないなぁ。

「ふぅ、ここら辺はもう片付いたか。」

コウがひと息つく。はぁ、疲れたよぉ。体力も魔素もすっからかん!魔法もうだせないー。とは言えないので心の中で愚痴っとく。
てか結構なモンスターいたのに片付いちゃったんだね…まあ主にコウのおかげだけど。
炎系統は範囲攻撃が多いからなぁ。ラナも強いんだけど、氷魔法はほぼ単体攻撃しかないから、複数のモンスター狩りには向いてないから余り活躍出来てない。私の場合は雷、電魔法も使えるけど、周り巻き込んじゃう魔法だし、気魔法しか連発出来ない。うん!コウ様ありがとうございます。

「静か」

ラナがボソッとつぶやく。あー、確かに静かだねぇ周りのモンスター倒して魔法石じゃんじゃんだし。

「静か…?あっ!クロがいねぇ!」

コウが叫ぶ。私はその声に反応し周りを気で確認する。気ってそこら辺に流れてるから気配探るのにうってつけなんだよね。嵐系統使いの方が得意なんだけど……
て、クロ居ないじゃん!

「ここから半径10m以内にも居ないよ!クロ! 」

私は叫ぶ。気が使えると半径10m以内の様子は分かるんだよね。てか大丈夫なのかな?!クロ!

「単体行動に切り替えた…つってもラナ好き好き言ってたヤツが自分から単体行動に出るなんて考えられねぇし、何かあったんじゃねぇの?」

コウが言う。確かにラナの周りでキャンキャン吠えてたクロが別行動するなんてあんまり考えられないなぁ。肝心のラナは…わぁ無表情だ。何考えてるかサッパリ。でも無表情ってことは心配してないってことなのかな。じゃあ、クロははぐれただけで大丈夫かも……

その瞬間風が私たちを撫でて行った。その風から無意識に気を読み取ってしまった。その気は暴れているような、怖がっているような。とにかく嫌な予感がした!

「クロ。なんかやばい事になってる。探さないと!」

私は必死にそう伝えた。必死すぎて語彙力が滅してるけどコウは理解してくれたのか「探そう」と乗り出してくれる。コウはエスパーかな?でもありがたい!ラナには伝わってなかったようだけど、何かを感じ取ったのか深刻な顔をしてる。ラナって白髪に毛先水色だからもしかしたら天系統で気を感じ取ったのかも…?いやいや、2つの光系統以外使える種族なんていないし、それは無いか。

とにかく。私たちは急いで走っていった。

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