ダーク・ファンタジー小説
- Re: wonder land ( No.16 )
- 日時: 2022/01/22 20:16
- 名前: ねむねむ (ID: lmEZUI7z)
ギイ
大きく重そうなドアをテラが開けると、重圧な空気がドアから抜けた
ドアの奥に見たのは堂々と座っている王。その横には王妃がいた
「アリスちゃん行くよ」
テラが小声で合図をくれて、同じタイミングで歩き出した
あまりジロジロ見れなかったが、いかにも騎士団長みたいな人と魔法が使えそうな人がいた。他にも何人か人がいて、どの人も怪訝な目で私達を見ている。今すぐに逃げ出したいと思ったがなんとか国王の前まで歩き切った
よく見ると王はやつれきっていて威厳をなんとか保とうという表情だった。
「国王様のお目にかかれて光栄です」
「ああ。私も久々に会えて嬉しいよ。テラ。どうやらアリス様の後継者を連れてきたみたいだな」
「はい。この子は別世界である“地球”の女の子であり、アリス様の力の適性者でもあります。」
「ふむ、その証拠はあるのか?」
「はい。適正度確認の魔法を使ったところ、適正度度99%でした。」
王は顎に手を当て、端にいた魔法使いをよんだ。耳元に何かを言ったのか魔法使いをなにかの魔法を私に向けて放った。驚いたがテラに「大丈夫」と言われてじっとしていた。
「ほお…本当のようだな、適正者度が99%だ。 お前の名前はなんだ?」
「あ、えっと…空色有栖と申します。ワンダーランドを救うためにきました」
「ふむ。 偶然か、名前が重なっているな。それでアリスはもう力はもらったのか?」
「いえ、まだです。私とアリスはアリス様の力の許可とご挨拶をしにきました。」
「ああ、勿論許可をする。とにかく今は時間との勝負だからな。この話が終わった後、すぐに封印地に行った方がいいだろう。 ただ、1つ問題点がある。」
「問題点ですか?」
「それはワンダーメロディー分の力を貰うことにはいいが、他の2国の力を貰うには許可を得ないといけないな。わざわざ2国の許可をとっていると時間が足りないだろう。どうするんだ?」
(アリス様の力は分裂しているんだ…初耳…。テラからそのことは聞かなかったし、テラも知らなかったのかな…どうしよう!)
考えてなかったというべきかと迷っているとテラが先に言った。
「一国の力だけで充分です。その力でワンダーメロディーを救います」
(ええ!? 私…大丈夫かな……)
「自信ありげだな…。まあ私達もアリス様の力については未知だ。ここはテラの意見に任せよう」
「はい、お任せください」
「私達も悪魔討伐部隊を通し、全力で協力するよ」
「ありがとうございます」
「もう時間もないだろう、ポール。メロディーの封印場所まで飛ばしてやってくれ」
「はい。」
ポールと呼ばれた人は私達の前に立ち、大きな杖で何かを言った。
そのあと、テラがさっき出した同じ魔法陣が出てきた。ただ大きさはこちらの方が何倍も大きいし、色も禍々しい色になっている。魔法陣から出てくる光はとても眩しかった
光が一瞬で視界を囲み。その光が消えた頃には、城内から溢れるほどの自然に囲まれている大樹に移った