ダーク・ファンタジー小説

Re: wonder land  ( No.17 )
日時: 2022/01/22 20:19
名前: ねむねむ (ID: lmEZUI7z)


「瞬間移動…したの…?」

「うん、ここがワンダーメロディー分の力が封印されている場所なんだ」

「ワンダーメロディー分って… 力が分けて封印されているなんて初耳だよ!」

「え、ごめん言い忘れてたか…! えっとワンダーメロディーと他の国とで力が分けられているんだ。理由は簡単。もし1国が攻められ、壊滅した場合、1箇所だけに力が封印されていたら完全にアリス様の力が奪われてしまう。だから分けて封印されているんだ。」

「でも…分けて封印することで、ワンダーメロディー分の力しか使えないんでしょ?本来の大体3/1の力しか使えないのって大丈夫かな…」

「そこは大丈夫! ワンダーメロディー分の力でも充分だよ! 少しの力不足も僕がカバーするからさ。 それにワンダーメロディーにいる悪魔もそんな強いって訳じゃあないしね」

「そ、そうなの?ならイイんだけど…」

「さ、早く力を貰おう!」

「うん。あ、どうやってもらうの?」

「大樹の中に宝石みたいなものがあるから、そこに触れるんだ。そうしたら力がもらえるよ。多分」

「多分…? テラは知らないの?」

「まあ、アリスちゃんが初めてだしね…でも命の危険はないから安心して!ここはワンダーメロディーの首都から外れているけど、悪魔は来ないし!僕はここから見ているからアリスちゃんは行っておいで」

「う、うん。わかった。 じゃあ行くね」

「頑張ってね」

ザッザッ

道らしい道もなく、地面からはみ出てる根っこを避けながら、なんとか大樹の近くまで行けた

( えーと…宝石はどこ? あ!)

大樹の真ん中に緑色に光っている宝石があった。宝石の近くまで行くと、宝石から静かな音色が聞こえた

(触れるだけでいいんだよね)

ゴクリと唾を呑みながら、私は宝石にソッと触れた