ダーク・ファンタジー小説

Re: 本の世界のワンダーランド【序章】 ( No.19 )
日時: 2022/01/22 22:10
名前: ねむねむ (ID: lmEZUI7z)


「きゃあ!」

急に視界が光り、女の人の声が聞こえた

『貴方に力を授けましょう。 
       貴方がワンダーランドの英雄になることを願っています』

体が熱くなった。力が漲って、今までよりもずっと体が軽くなった

視界が白くなり、元の大樹に戻った

(これが力…凄い……今までよりもずっと体が軽いし、体の底が熱い…アリス様の力を本当に貰ったんだ…)
宝石を見るとさっきよりもずっと輝き、大樹の幹も今よりも明るい色になっている。

(そうだ。早くテラに報告しよう)
テラのいる方向に振り返るとびっくりした

(さっき見た風景と全然違う。 大樹の葉は少しやつれていたけど、綺麗な緑になっているし、花が強く咲いている。)

「なにが起こっているの? アリス様の力を貰ったことと何か関係があるよね…」

周りをキョロキョロ見渡しているとテラがこちらに向かってきた

「アリスちゃん、アリス様の力を貰ったんだよね? ここの風景が一気に変わって驚いたよ。 きっと、アリス様の目が覚めたんだ。これはワンダーランドにとって大きな進歩だよ!」

テラが嬉しそうに話していた。

(アリス様が目覚めた?今まで封印されていたから眠っていたのかな?)

「目覚めたって今まで眠っていたの?」

「うん。いや起きれなかったの方が正しいかな。力を封印したアリス様は起きるほどの力はなく、ずっと眠っていたんだ。だけどアリスちゃんが来たことによって、眠りが覚めて、起きれるようになったんだ」

「そうなんだ! じゃあこの自然もアリス様のお陰なんだね!よかった!!」