ダーク・ファンタジー小説
- Re: wonder land ( No.7 )
- 日時: 2022/01/22 13:57
- 名前: ねむねむ (ID: lmEZUI7z)
(ん?今までの話を要約して推理すると…)
テラの要件……もしかしてワンダー……ランドを救うとか勇者がやるようなことを………
「そう!ここまで話したら勘づいたかもしれないけど、悪魔の支配下に置かれたワンダーランドを救ってほしいんだ!」
時空が歪みながらテラが現れた
「………えっと………」
(何言ってるんだろう…私はただの女子高校生だし……世界を救う……?アホなんじゃないかな…せめてガタイのいい男の人にすればいいのに……)
到底私には理解が追いつけない話で、どこから飲み込めばいいのかわからない
「あ、!そうだそうだ。君が選ばれた理由が知りたいんだよね。それはズバリ!アリス様の力を受け継ぐにアリスちゃんの体が適正だったって訳!」
テラは人差し指で犯人を当てるみたいに私を指した
「……………何で私が………」
「うーん。要領としては、宝くじを買ったら3億当たったっていう感じで受け取ってくれればいいよ。宝くじを買う→生きる 3億当たる→適正だったという感じかな。」
「不思議の国のアリスの本がなかったのも…必然的?」
「不思議の国のアリスの本は僕があらかじめ取っておいて、特別な方の本を図書館に置く。後は“コレ”で君を誘導すれば良かっただけなんだ」
テラはスマホを私に見せた。スマホにはTwitterのDMが載っており、W.Rさんがテラのアカウントとされていた。
「しくまれていたんですね………。」
そこまで手が入っていたことに驚きとなんとも言えない感情、怖さが抜けないまま。手をぎゅうと握った
「私…死ぬんですか………」
テラに縋るような気持ちで言う。死ぬのかな。悪魔なんて知らないし、非力な私では何もできない。“アリス様の力”とかも理解不能だ
「まさか、ワンダーランドに入った君は“死ぬことが不可能“なんだ。」
(信じて……いいのか?……いや、時空を歪ませるということがこの世界ではどのような基準かは知らないけれど、きっとかなりの実力者には違いない……はず。だから信じても………いいのかな……)
「死ぬことが不可能………」
「地球界でいう死の条件を満たした場合、ここに戻ることになっているだ。だから“死ぬ”と言う概念はないんだよ。まあそれはアリスちゃんが例外なだけで、ワンダーランドの住民達は死んでしまうんだけどね。」
「まあ、これはアリス様の適性者だけが……」
たとえ、死ぬことがなくてもここから帰らなくては……家族も………あれ……ここに来て何時間が経ったのだろう……1時間は経っている……は!!
「!………戻らないといけないんです……!家族が………」
私は必死に訴える。警察沙汰になったら取り返しがつかないだろう。それに私が戻らないと、家族は悲しむ。不安にさせる。戻らないといけない
「大丈夫だよ。アリスちゃん。さっきの僕の力見たでしょ。地球の時間は止まってるんだ。勿論、ワンダーランドの時間は進んでいる。信じれないだろうけど事実だよ」
なんて都合のいいことだろうか。ただ時空を歪まさせる力があるの事実。きっと本当なんだろう……。私は息を飲んだ。