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ダーク・ファンタジー小説
- Re: wonder land ( No.8 )
- 日時: 2022/01/22 14:04
- 名前: ねむねむ (ID: lmEZUI7z)
「…………私が嫌だと言ったら……どうなるのでしょう………」
「君はワンダーランドに取り残される。だってアリス様の力がないと帰れないし。アリス様を今封印されてるし」
「で、どう?今だけのチャンスだよ?ワンダーランドの英雄となるか」
テラは手を伸ばし、私の返事を待った。テラの瞳は事実しか言ってないようだった。
「………」
きっと、救うという選択肢しかないんだ。この意味がわからない世界を理解しなければ、私は帰れない……。元の生活に戻りたい…!!
1度、2度、3度深呼吸をした。顔を叩いたり、引っ張ったりして心を落ち着かせた
「救います。」
テラの手を握って、答えた。どんな形であれ私の運命は決まっていたようだ。
「ふふ、理不尽だと思ってるだけど、その答えを出すとと思ってたよ。じゃ、早速”ワンダーメロディー“で方針を固めよう」
どこか怖い雰囲気を漂わせたテラだったが、すぐに私の手を取り、ワンダーメロディーの正門の大通りへと引っ張った
不安が残り、テラとどう接すれば戸惑う私にテラは
「あ、アリスちゃん! 敬語じゃなくてタメ語で話してよ!」
と気楽に言ってくれた。第一印象でもそうだったが、どうやらいい人で、気楽な人だ。
「あ、うん……テラ……くん?」
「あはは、アリスちゃん」
(ワンダーランドを救う。非現実で理解しにくいが、「救う」と言わなくても帰れない……。今更考えても無駄だから…一刻も早くアリス様を救うべきなんだろう…………でも…ちょっと……いやかなり心配…!)
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