ダーク・ファンタジー小説

Re: wonder land  ( No.9 )
日時: 2022/01/22 14:11
名前: ねむねむ (ID: lmEZUI7z)



ワンダーメロディーに入る前の大通りに入って、大きな門をくぐると、商店街なようなものがあった。数が多く、人もたくさんいたが雰囲気はとても暗い。
商店街を抜けると噴水、教会、家などがあった。その先にはお城があり、きっとワンダーメロディーの象徴だろう。アリス様…?かわからないけれど、女の人がハープを弾きながら歌っている銅像が屋根付近にはあったが、遠くからでもわかる。鎖で厳重に封印されていて、黒く錆びていた。きっと悪魔の影響だろう。

「さて、ここがワンダーメロディーだよ。ここから先はズラッとお店があって、奥には教会があるんだ。そしてこのワンダー王国の1番の見所はメロディーパレス。お城だよ!」

「…雰囲気が暗いですねじゃなくて……雰囲気が暗いね…」

タメ語で話す意識を忘れてしまい、慌てて言い直した

「そうだね。悪魔の物理的な被害もあるし、アリス様が封印されている精神的な不安もある。とにかく状況は最悪で、一刻も早く治さなくてはいけないね…」

「今からこれからについて話し合うから、僕の仮拠点に来て」

「仮拠点…?」

「仮拠点って言っても、酒場の上なんだけどね」

テラはBarと書かれた看板を指差した。BARには外の席もあるようだが、誰もいない。窓から見てもほとんど客が見えない。

「あそこがかりきょ…キャッ……」

ズシンと肩が痛み、衝撃で尻持ちをついた
(怖い顔をしている男の人と肩が当たってしまった……どうしよう)

「ッチ……どこ見てんだよ……」

とムカつく言葉を吐き捨てて奥に行ってしまった

(自分から当たってきたくせに……)

私はその男の人はキッと睨みながら小声で「そっちから当たったんでしょ」と言った
テラは私に手を借りて、立ち上がりながら制服について汚れを落とす

「大丈夫…? 王国の人達は悪魔の被害でピリピリしてるんだ。 この酒場だって悪魔の被害が始まるまでは凄い盛んだったんだけどね」

テラはどこか悲しそうな顔をした

「大丈夫…きっともう少しで良くなるよ……」

テラを励ますために強気なことを言ってみた。

(今後テラと過ごしていくんだろうから、友好的な関係を築いていくべきという理由もあるけれど)

「頼もしいね。さすがアリスちゃんだ」