ダーク・ファンタジー小説
- Re: 魔王は人間が好きになったので魔王を倒す ( No.7 )
- 日時: 2022/03/30 00:29
- 名前: かまめしきり (ID: p/lGLuZQ)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
捌話 転生魔王の初めてのおつかい(って前編)
「見えてきたわ」
森を抜けると見晴らしのいい大きな丘に出た。そこから見える景色はマオが見てきた景色の中で一番美しかった。そこはあたり一面緑でどこまで続くかも知らない地平線が広がっていた。
「あそこが世界で二番目に安全な街、『アスタリア』よ」
どこまでも続くかのように見える草原の中には5〜6mの大きな壁に囲まれた街があった。
「あ、あそこがアステリアか。」
アステリアとは街を覆う大きな結界で守られていて魔物は近寄れないようになっている。(召喚獣やテイムして使い魔となった魔物は除く。)
街の結界は昔に女神アステリアが自分の命を捧げ結界を作ったと言われており、街の総人口の三分の二がアステリア教徒だと言われている。
人口は1.5万人、面積は桜国と同じくらいだ。 ※桜国とは東京ドーム約30個分の大きさ
「アス”タ”リアね」
そう言って俺を怒ってきた。エレナもアステリア教徒らしい。
「オイそこのお前...って万能師の勇者様じゃないか!死んだんじゃなかったのか?!」
街の門の前についたら門番のおじさんに声をかけられた。
「死んでないわよ。...って死んだ?」
おじさんが言うには、新聞が出ていて勇者パーティーのグラルだけが帰って来たらしいが...初級ダンジョンで死にかけたのだ勇者達の信頼が地に落ちたのは確実だそうだ。
「そんな事が...ってまー死にそうだったのは事実だしね。」
「・・・」
「何だよ」
「ってところで隣にいる...男の子?は誰なんだい。」
私の方を指差し訪ねてきた。何故か髪の毛を切られ(髪の毛気に入ってたのに)イエローラクーンの仮面をつけられた。 ※イエローラクーンとはこの世界でいう狐みたいな存在
...誰が貧乳だ!って別に良いもん元男だから気にしないもん。でもまー男って捉えられた方が得(?)なのかな?前世男だし女の子の振る舞いとかわからないしね。
「女の子だよこの子。まーわかるよ可愛いから、でもいくら仮面ごしに見ても可愛いからっていくらなんでも男の子ってのは...」
何いってんだこいつ。可愛い=女が定番じゃないのか。
そんな事を考えていると
「・・・まー良いとりあえずギルドに行くといい。勇者様が帰って来たんだなんか助言をしてくれるかもしれないぞ。」
話を変えてくれたし良いことも教えてくれたりおじさん優しすぎ...目が胸の方ばっかりみてくるけど。胸ばっか見てくるけど!!!
街に入るとまず目についたのは鎖に繋がれた人だった。
「オイあの人は何の罪を犯したんだ?」
「適性が補助師だったの。」
どういうことだ?確か前世でも補助師はいたがこんなにも酷い扱いではなかったはずだ。むしろ重宝されてた方だと聞く。
「補助師ってステータスの成長が遅いの、その代わりにスキルが育ちやすくはなるんだけどスキルを自分にかけることができないのと補助師の血を引いていないとならないから『自分はならない+弱い』ということで結構な差別を受けているの。」
使えない職業ほど差別されるこの世界の悪いとこだわ。と言うと俺の方を見てもう一度口を開いた。
「あなたはあの人達も救える?」
ここで悩むのは男が廃るというもの。
「もちろん、人間全員幸せにする」
大口を叩いていまった感じはするがこの心は本心だと自分は確信している。
あとがき
ラクーンってアライグマだった気がする。
差別ダメ絶対
補助師ほどではないが差別されている職業(一部)
・召喚師 自分が使役できない魔獣を呼んでしまう事があるため。
・陰陽師 扱いが難しく適性があるものでも使いこなす事が困難なため。
・魔法術師 殆どの者が低級の魔法しか使えないから(優秀な者は重宝される)
補助師よりひどい差別を受けている者(今発見されている全て)
・なし この世界において職業適正は重要でありそれがない者は無価値(今までに世界に八人しか発見されてない)
・忌み子 8歳になると世界に呪いをかけ死亡する(8歳になる前に殺せば世界に呪いはかからない。今まで世界で四人しか発見されていない。)
最後に私は小説を書き始めたのが最近なので分かりづらいことがあったら、私のプロフィールから感想や誤字脱字を受け付けているところに行けるのでそこに書いて下さい。
もちろん感想や誤字脱字の報告もそこに書いて下さい。