ダーク・ファンタジー小説
- Re: 僕は人を傷つけすぎた。 #1 ( No.3 )
- 日時: 2022/11/06 18:50
- 名前: ぷちとまと。 (ID: rdX62NDu)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
ごめんね、僕のせいで。
明るい未来も、何もない。暗いことも、なんにも勘定にも入れたくない。そう思ったのは、あの日だった。p!#"flっていう名前も誰だかわからない。そのはずだった―――。
僕はあの日、宮さんの家に帰った日、お風呂洗いをしろと言われ、しぶしぶやったんだけど、もしかしたら僕にあの事を知ってほしかったのかもしれない。スース―する除菌の匂いに包まれて、僕は天井についてしまった水滴をとろうとした。その、たったその行動が、僕を大いに驚かせたのは言うまでもない。
『けて、助けて。もう、お掃除係は、じないで。しないで!!思い出してよ、ねぇ、p!#"flくんっ!』
その悲鳴とともに、僕はある場所で寝ていた感じがした。
「ここ、どこだ?」
僕はとっさに、お掃除係の用具を持った。小学生の時から仕込まれた習慣を自然とやれるのはたいそうご立派だと、自意識過剰しながらも僕は前に進むことを決意した。
「森の中か?霧でよく見えんな。」
いつだって用具を持っているときは真剣になる。あたりに人がいないか注意しながらも前に進んだ。刹那―――。
「久しぶりだね、p!#"flくん。」
左目を隠し、Tシャツを着ている女子。この子、見覚えがあるような・・・。
「ううっ、頭がっ!割れる・・・・ッ!」
思い出そうとすればするほど、僕は頭が痛くなった。もう、半端じゃない。ここで死ぬかと思ったぐらいに、強烈に。
「忘れちゃってるんだ、やっぱり。「あの子」の言うとおりだ。」
あの子?忘れてる?やっぱり、この女子の言っていることがわからない。次第に冷静さを取り戻していくと、頭が痛いのが終わった。寂しそうな女子の目を見て、僕は言う。
「何言っているのか、わからない。場合によっちゃお前を掃除する。」
「宮殿、お掃除係代表―――。」
「ッ!」
なぜ、宮さんの名を・・・。本当によくわからないが、取りあえずこの女子はお掃除するとしよう。そう思った瞬間、女子が言った。
「だいじょうぶ。あなたは、p!#"flくんは、必ず、「あの子」たちが戻すから。戻してあげるから。空にいるから。待ってて。私も「あの子」もみんなあなたのこと、大好きだから。ミイラグミだもんね。」
大好きだから。はじめて言われた気がするのに、何回か言われた気がする。この感覚はなんなんだろう?僕は、取りつかれたように、用具を持ったままもんもんと考えていた。そのおぞましいともいえる瞬間を、ずっとあの女子は寂しそうに見ていた。
「空で、待ってるから。」
お風呂を洗ってから、宮さんに明日のお掃除係の予定を聞いて、ひと段落したところ。この出来事を、僕の唯一つの友達(話さないけど)just One Hope、通称ホープに書き出してみた。頭が少し痛くなってしまったけれど不思議とというべきか、なんにせよというべきなのかわからないがあの出来事は鮮明に覚えている。前のページをめくってみるとこんな一言が書いてあった。日付は2011年/3月。確か大地震がある日だ。そのページに小さいときに書いた汚い字でこう書いてあった。
※怖いのが嫌いな人は見るなキケン
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい
全部僕のせいですだからどうか親友を返してください神様お空から返してくださいお願いしますもうだれも傷つけたくないんですただただ笑いたいだけなんですお願いしますお願いしますお願いしますお願いしますなんでみんなを殺してしまったんですかおねがいします助けてひとりじゃやなんだ僕は一人じゃヤダたすけてたすけてたすけて―――――」
僕はこの時の記した時間と日にちを再確認した。
「2011年 3月 13日」
この日記を見て、今回分かったのは2つある。鳥肌が立ったのは間違ない。それと、僕にも「親友」がいたのだということがわかった・・・。
「ごめんなさいって・・・すべての責任は、僕だった・・?」
その親友(幸せ)を壊したのは僕?あれ、涙が出てきて、止まらない。幸せ(親友)を壊したから・・・瞬間、自然と僕はある言葉を口にした。
「ごめんね、僕のせいで。」